項目 | 内容 | |
---|---|---|
事業名 | 難治性疾患実用化研究事業 | |
研究課題名 | Niemann-Pick病C型に対する遺伝子治療開発 | |
研究代表者名 | 山形崇倫 | |
研究代表者の所属機関名 | 自治医科大学 | |
研究対象疾患名(または疾患領域) | Niemann-Pick病C型 | |
研究のフェーズ | 非臨床試験 | |
研究概要 | 【研究の背景・目的】 Niemann-Pick病C型は、ライソゾーム内のコレステロール輸送に関与するNPC1またはNPC2の変異により、コレステロール代謝、ライソゾーム機能が障害される進行性の疾患である。日本人ではNPC1変異のみ検出されている。新生児期・乳児期早期発症例は胆汁うっ滞型肝障害に重度の発達遅滞を示し、幼児期に死亡する。幼児期以降の発症例は進行性の神経症状(知能低下、錐体路及び錐体外路症状、小脳症状等)を示し、早期発症ほど進行速度および生命予後は不良である。ガングリオシド合成酵素を阻害するミグルスタットは進行抑制効果があるが、効果は限定的であり、有効な治療法がない。よって、本研究は、AAVベクターを用いNPC1遺伝子を神経細胞に導入することによる遺伝子治療開発を目的にする。 【方法】 本研究では、臨床応用に向け、非臨床試験を実施する。 これまで、AAV9/3型ベクターにCMVプロモーターとNPC1遺伝子を挿入した治療用ベクター(AAV.GTX-NPC1)を作製し、モデルマウス(NPA1-/-)の側脳室と大槽に計2.7x1011vg注入した結果、生命予後、運動機能が改善し、治療効果が確認された(Kurokawa Y, et al.2021)。ベクターを側脳室と大槽に注入したことで、脳の広汎な領域に導入され、よりよい治療効果が得られた。また、腰椎穿刺し、カテーテルで大槽近傍へのベクター注入で、脳の広汎な領域にベクターが導入されることは、他の研究においてブタで確認した。サルでも同様に体槽注入による脳内および生体内分布を確認する。 また、早期診断、早期治療のためのスクリーニング方法開発と治験に向けたレジストリ作製を、ライソゾーム病研究班と共同で実施する。 【期待される成果】 NPC1の治療法が開発され、治験実施可能になる。 | |
レジストリ情報 | ||
なし | ||
バイオレポジトリ情報 | ||
なし | ||
担当者連絡先 | ||
自治医科大学小児科学 山形 崇倫 takanori●jichi.ac.jp |
※メールアドレスが掲載されている場合は、「●」を「@」に置き換えてください。