項目 | 内容 | |
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事業名 | 難治性疾患実用化研究事業 | |
研究課題名 | HAM・HTLV-1陽性難治性疾患の診療ガイドラインに資する統合的レジストリの構築によるエビデンスの創出 | |
研究代表者名 | 山野嘉久 | |
研究代表者の所属機関名 | 聖マリアンナ医科大学 | |
研究対象疾患名(または疾患領域) | HTLV-1関連脊髄症(HAM) | |
研究のフェーズ | エビデンス創出研究;疫学研究;ゲノム・オミックス解析研究 | |
研究概要 | ヒトT細胞白血病ウイルス(HTLV-1)に関連する難治性疾患において臨床的に緊急性の高い以下の3つの課題: 1. HTLV-1関連脊髄症(HAM)の重症度・疾患活動性の分類基準や診療指針の確立 2. HTLV-1陽性難治性疾患での免疫抑制療法に関する診療指針の確立 3. 臓器移植におけるHTLV-1感染リスクに関する指針の確立 を達成するために、現在、難治性疾患政策研究班「HAMならびにHTLV-1陽性難治性疾患に関する国際的な総意形成を踏まえた診療ガイドラインの作成」班(研究代表:山野嘉久)でガイドラインの作成を進めており、これまでに様々な重要臨床課題、すなわちクリニカルクエスチョン(CQ)の候補を抽出した。これらCQ候補のうち、エビデンスが存在するものについてはCQとして取り上げ推奨を作成する予定である。しかしながら、希少疾患領域であるうえに、先進国でHTLV-1感染者が多いのは日本のみということも影響し、いまだ多くのCQ候補においてエビデンスが圧倒的に不足しているのが現状である。 この問題を解決するために、申請者らは2012年よりHAM患者レジストリ「HAMねっと」を開設し、現在530名超の登録者を擁する世界に類をみない貴重な情報基盤を構築し、横断的・縦断的な臨床情報、すなわちリアルワールドデータの収集に成功している。またHTLV-1陽性リウマチ性疾患患者については、2017年1月から宮崎・長崎コホートを構築し、すでに約280名の登録者を得て臨床情報を収集している。さらに生体腎移植におけるHTLV-1陽性者については、腎移植臨床登録データ(日本移植学会)を活用して186名のHTLV-1陽性者の情報を得ている。 そこで本研究では、これらの貴重な患者コホート情報の解析により、本領域の様々な重要臨床課題の解決に資するリアルワールドエビデンスの創出を目指す。また難病プラットフォームと連携することで、これらHTLV-1関連疾患領域における個々のレジストリを一括して管理し、情報の継続的な蓄積や統合的解析を可能とする設計とし、質の高い新規エビデンスの継続的な創出の推進をはかる。HTLV-1感染症および関連疾患の問題は先進国の中では日本特有であることから、日本が主導的に研究を行わなければ解決されない問題であり、この研究成果は日本のみならず、国際的にも大きな貢献となる。 | |
レジストリ情報 | ||
対象疾患/指定難病告示番号 | HTLV-1関連脊髄症(HAM)/26 | |
目標症例数 | 1000 | |
登録済み症例数 | 568 | |
研究実施期間 | 2012年1月25日~2021年12月31日 | |
レジストリ名 | HAMねっと | |
レジストリの目的 | 自然歴調査;患者数や患者分布の把握;疫学研究;治験またはその他の介入研究へのリクルート;治験対照群としての活用;製造販売後調査への活用;登録患者への情報提供 | |
調査項目 | 氏名, 性別, 生年月日, 住所, 連絡先, 現在通院している医療機関の情報, 出身地, 職業, 収入, 公的支援受給状況, 特定疾患医療給付制度の受給状況, 家族歴, 既往歴, 合併症, 現病歴, 治療歴, 検査データ, 重症度, 経過, ADL, QOL, 機能予後, 生命予後, 死亡原因 | |
第三者機関からの二次利用申請可否 | 可 | |
二次利用申請を受けた場合の対応方法 | 運営委員会で協議後、倫理委員会の承認を得て提供。 | |
レジストリURL | http://hamtsp-net.com/ | |
バイオレポジトリ情報 | ||
生体試料の種類 | 血漿・血清;DNA;細胞;髄液 | |
収集サンプル数 | 225例 | |
外部バンクへの寄託 | 医薬基盤研究所JSPFAD(HTLV-1感染者コホート共同研究班) | |
外部からの使用申請の受け入れ可否 | 可 | |
外部からの使用申請への対応 | 運営委員会で協議後、倫理委員会の承認を得て提供。 | |
検査受け入れ情報 | ||
1 | 検査内容/対象疾患名(あるいは領域名)/指定難病告示番号 | 血中HTLV-1プロウイルス量/26 |
検査方法 | 遺伝子解析 | |
検査実施場所 | 研究室内 | |
保険収載の有無 | なし | |
検査実施費用の確保方法 | 研究費(AMED);研究費(厚生労働科学研究費補助金) | |
検体検査結果の利用内容 | 治療選択(対症療法以外);合併症の予見;予後の推定;治療効果の推定 | |
検体検査の品質・精度管理 | 研究として実施 | |
検査または検査結果に関する相談の受け入れ可否 | 研究班で受け入れ可能 | |
相談方法 | yagi●marianna-u.ac.jpにメール | |
2 | 検査内容/対象疾患名(あるいは領域名)/指定難病告示番号 | 髄液中ネオプテリン濃度/26 |
検査方法 | 生化学検査 | |
検査実施場所 | その他(検査会社) | |
保険収載の有無 | なし | |
検査実施費用の確保方法 | 研究費(AMED);研究費(厚生労働科学研究費補助金) | |
検体検査結果の利用内容 | 治療選択(対症療法以外);重症度の判定;予後の推定;治療効果の推定 | |
検体検査の品質・精度管理 | 研究として実施 | |
検査または検査結果に関する相談の受け入れ可否 | 研究班で受け入れ可能 | |
相談方法 | yagi●marianna-u.ac.jpにメール | |
3 | 検査内容/対象疾患名(あるいは領域名)/指定難病告示番号 | 髄液中CXCL10濃度/26 |
検査方法 | 生化学検査 | |
検査実施場所 | 研究室内 | |
保険収載の有無 | なし | |
検査実施費用の確保方法 | 研究費(AMED);研究費(厚生労働科学研究費補助金) | |
検体検査結果の利用内容 | 治療選択(対症療法以外);重症度の判定;予後の推定;治療効果の推定 | |
検体検査の品質・精度管理 | 研究として実施 | |
検査または検査結果に関する相談の受け入れ可否 | 研究班で受け入れ可能 | |
相談方法 | yagi●marianna-u.ac.jpにメール | |
4 | 検査内容/対象疾患名(あるいは領域名)/指定難病告示番号 | 髄液中抗HTLV-1抗体価/26 |
検査方法 | 抗体検査 | |
検査実施場所 | その他(検査会社) | |
保険収載の有無 | なし | |
検査実施費用の確保方法 | 研究費(AMED);研究費(厚生労働科学研究費補助金) | |
検体検査結果の利用内容 | 診断;治療選択(対症療法以外);予後の推定 | |
検体検査の品質・精度管理 | 研究として実施 | |
検査または検査結果に関する相談の受け入れ可否 | 研究班で受け入れ可能 | |
相談方法 | yagi●marianna-u.ac.jpにメール | |
5 | 検査内容/対象疾患名(あるいは領域名)/指定難病告示番号 | 髄液中HTLV-1プロウイルス量/26 |
検査方法 | 遺伝子解析 | |
検査実施場所 | 研究室内 | |
保険収載の有無 | なし | |
検査実施費用の確保方法 | 研究費(AMED);研究費(厚生労働科学研究費補助金) | |
検体検査結果の利用内容 | 治療選択(対症療法以外);合併症の予見;予後の推定;治療効果の推定 | |
検体検査の品質・精度管理 | 研究として実施 | |
検査または検査結果に関する相談の受け入れ可否 | 研究班で受け入れ可能 | |
相談方法 | yagi●marianna-u.ac.jpにメール | |
担当者連絡先 | ||
HAMねっと事務局 〒216-8512 川崎市宮前区菅生2-16-1聖マリアンナ医科大学 難病治療研究センター内Tel・Fax:0120-868619E-mail:info●hamtsp-net.com |
※メールアドレスが掲載されている場合は、「●」を「@」に置き換えてください。