項目 | 内容 | |
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事業名 | 難治性疾患政策研究事業 | |
研究課題名 | HAMならびに類縁疾患の患者レジストリを介した診療連携モデルの構築によるガイドラインの活用促進と医療水準の均てん化に関する研究 | |
研究代表者名 | 山野嘉久 | |
研究代表者の所属機関名 | 聖マリアンナ医科大学 | |
研究対象疾患名(または疾患領域) | HTLV-1関連脊髄症(HAM) | |
研究のフェーズ | 疫学研究;その他(政策研究) | |
研究概要 | 我々は、HTLV-1関連脊髄症(HAM)ならびに類縁疾患において臨床的重要性の高い課題である、HAM患者およびHTLV-1陽性難治性疾患患者の診療指針の確立、臓器移植におけるHTLV-1感染への対応法の確立を目指し、H28-H30難治性疾患政策研究班(研究代表:山野嘉久)にて診療ガイドラインを作成した。このガイドラインでは、HAMの疾患活動性を評価し活動性に応じた層別化治療の実施、HTLV-1陽性患者における免疫抑制療法導入前のHAMやATLのスクリーニング検査の実施、臓器移植前のHTLV-1抗体検査の実施と陽性ドナーから陰性レシピエントへの腎移植の不実施など、エビデンスに基づいた標準的な診療アルゴリズムを、専門家や患者会、関連学会の合意を得て示すことが出来た。しかしながら、質の高い医療が現場で実践され、全国の患者のQOL向上へと結びつけるためには、診療ガイドラインを作成し公開するだけでは不十分で、普及活動の実施、さらには診療現場における活用の実態や満足度を定量的に把握し、ガイドラインの有効性を客観的に評価することで、さらなる改善へとつなげていくことが重要である。そこで本研究では、全国へ向けたガイドラインの普及啓発活動の実施ならびに、ガイドラインの中から抽出した”診療プロセスにおける重要項目”の実践度を定量的に評価する診療の質評価指標(Quality Indicator: QI)の開発および、その全国調査を行う。 また我々はこれまでの研究で、難病プラットフォームと連携し、HAM患者およびHTLV-1陽性リウマチ性疾患患者、HTLV-1陽性の臓器移植者のレジストリの構築を進めている。本研究では、これらレジストリの参加医療機関に対して、ガイドラインが推奨する重要な検査の提供環境の整備を目指すが、これにより、難病診療連携拠点病院等にもレジストリへの参加を促すことにつながり、結果的にガイドラインの活用促進につながる全国的な診療連携モデルとなることが期待される。さらに、レジストリ登録患者に対して、ガイドラインの満足度やQOL改善効果、ニーズについても調査する。最終年度には、これら調査結果や診療環境の変化を踏まえて診療ガイドラインを改訂し、ガイドラインの「普及→導入→評価→改訂」といったPDCAサイクルを実現することで、HAMならびに類縁疾患の医療水準の均てん化を目指す。 | |
レジストリ情報 | ||
対象疾患/指定難病告示番号 | HTLV-1関連脊髄症(HAM)/26 | |
目標症例数 | 1000 | |
登録済み症例数 | 568 | |
研究実施期間 | 2012年1月25日~2021年12月31日 | |
レジストリ名 | HAMねっと | |
レジストリの目的 | 自然歴調査;患者数や患者分布の把握;疫学研究;治験またはその他の介入研究へのリクルート;治験対照群としての活用;製造販売後調査への活用;登録患者への情報提供 | |
調査項目 | 氏名, 性別, 生年月日, 住所, 連絡先, 現在通院している医療機関の情報, 出身地, 職業, 収入, 公的支援受給状況, 特定疾患医療給付制度の受給状況, 家族歴, 既往歴, 合併症, 現病歴, 治療歴, 検査データ, 重症度, 経過, ADL, QOL, 機能予後, 生命予後, 死亡原因 | |
第三者機関からの二次利用申請可否 | 可 | |
二次利用申請を受けた場合の対応方法 | 運営委員会で協議後、倫理委員会の承認を得て提供。 | |
レジストリURL | http://hamtsp-net.com/ | |
バイオレポジトリ情報 | ||
生体試料の種類 | 血漿・血清;DNA;細胞;髄液 | |
収集サンプル数 | 225例 | |
外部バンクへの寄託 | 医薬基盤研究所JSPFAD(HTLV-1感染者コホート共同研究班) | |
外部からの使用申請の受け入れ可否 | 可 | |
外部からの使用申請への対応 | 運営委員会で協議後、倫理委員会の承認を得て提供。 | |
検査受け入れ情報 | ||
1 | 検査内容/対象疾患名(あるいは領域名)/指定難病告示番号 | 血中HTLV-1プロウイルス量/26 |
検査方法 | 遺伝子解析 | |
検査実施場所 | 研究室内 | |
保険収載の有無 | なし | |
検査実施費用の確保方法 | 研究費(AMED);研究費(厚生労働科学研究費補助金) | |
検体検査結果の利用内容 | 治療選択(対症療法以外);合併症の予見;予後の推定;治療効果の推定 | |
検体検査の品質・精度管理 | 研究として実施 | |
検査または検査結果に関する相談の受け入れ可否 | 研究班で受け入れ可能 | |
相談方法 | yagi●marianna-u.ac.jpにメール | |
2 | 検査内容/対象疾患名(あるいは領域名)/指定難病告示番号 | 髄液中ネオプテリン濃度/26 |
検査方法 | 生化学検査 | |
検査実施場所 | その他(検査会社) | |
保険収載の有無 | なし | |
検査実施費用の確保方法 | 研究費(AMED);研究費(厚生労働科学研究費補助金) | |
検体検査結果の利用内容 | 治療選択(対症療法以外);重症度の判定;予後の推定;治療効果の推定 | |
検体検査の品質・精度管理 | 研究として実施 | |
検査または検査結果に関する相談の受け入れ可否 | 研究班で受け入れ可能 | |
相談方法 | yagi●marianna-u.ac.jpにメール | |
3 | 検査内容/対象疾患名(あるいは領域名)/指定難病告示番号 | 髄液中CXCL10濃度/26 |
検査方法 | 生化学検査 | |
検査実施場所 | 研究室内 | |
保険収載の有無 | なし | |
検査実施費用の確保方法 | 研究費(AMED);研究費(厚生労働科学研究費補助金) | |
検体検査結果の利用内容 | 治療選択(対症療法以外);重症度の判定;予後の推定;治療効果の推定 | |
検体検査の品質・精度管理 | 研究として実施 | |
検査または検査結果に関する相談の受け入れ可否 | 研究班で受け入れ可能 | |
相談方法 | yagi●marianna-u.ac.jpにメール | |
4 | 検査内容/対象疾患名(あるいは領域名)/指定難病告示番号 | 髄液中抗HTLV-1抗体価/26 |
検査方法 | 抗体検査 | |
検査実施場所 | その他(検査会社) | |
保険収載の有無 | なし | |
検査実施費用の確保方法 | 研究費(AMED);研究費(厚生労働科学研究費補助金) | |
検体検査結果の利用内容 | 診断;治療選択(対症療法以外);予後の推定 | |
検体検査の品質・精度管理 | 研究として実施 | |
検査または検査結果に関する相談の受け入れ可否 | 研究班で受け入れ可能 | |
相談方法 | yagi●marianna-u.ac.jpにメール | |
5 | 検査内容/対象疾患名(あるいは領域名)/指定難病告示番号 | 髄液中HTLV-1プロウイルス量/26 |
検査方法 | 遺伝子解析 | |
検査実施場所 | 研究室内 | |
保険収載の有無 | なし | |
検査実施費用の確保方法 | 研究費(AMED);研究費(厚生労働科学研究費補助金) | |
検体検査結果の利用内容 | 治療選択(対症療法以外);合併症の予見;予後の推定;治療効果の推定 | |
検体検査の品質・精度管理 | 研究として実施 | |
検査または検査結果に関する相談の受け入れ可否 | 研究班で受け入れ可能 | |
相談方法 | yagi●marianna-u.ac.jpにメール | |
担当者連絡先 | ||
HAMねっと事務局 〒216-8512 川崎市宮前区菅生2-16-1聖マリアンナ医科大学 難病治療研究センター内Tel・Fax:0120-868619E-mail:info●hamtsp-net.com |
※メールアドレスが掲載されている場合は、「●」を「@」に置き換えてください。