項目 | 内容 | |
---|---|---|
事業名 | 難治性疾患実用化研究事業 | |
研究課題名 | HAMならびに類縁疾患の患者レジストリによる診療連携体制および相談機能の強化と診療ガイドラインの改訂 | |
研究代表者名 | 山野嘉久 | |
研究代表者の所属機関名 | 聖マリアンナ医科大学 | |
研究対象疾患名(または疾患領域) | HTLV-1関連脊髄症(HAM) | |
研究のフェーズ | 疫学研究;政策研究 | |
難病プラットフォームとの連携の有無 | あり | |
研究概要 | 我々はHTLV-1関連脊髄症(HAM、告示番号26)および類縁疾患であるHTLV-1陽性リウマチ、HTLV-1陽性臓器移植の診療を支援する目的で「HAM診療ガイドライン2019」を作成し、さらにガイドラインの診療現場への導入を促進するために、ガイドライン内で推奨した重要な検査をHAMねっとに参加することで実施可能となる体制を構築した。レジストリ参加施設や検査依頼は順調に増え、本ガイドラインの普及を実感する成果を得ている。一方でHAM診療ガイドラインの実践度を評価する目的で実施した診療の質評価指標(Quality Indicator; QI)調査により、本ガイドラインの認知度は高いものの、診療経験が少ない、HTLV-1感染に関する認知度が低いという問題の存在が明らかになり、また検査結果の解釈や治療方針等の相談も多く寄せられている実状がある。よって全国の診療現場で一定の医療水準を保つためには、これまでの活動に加え、HAMねっとを基盤とした診療連携体制の強化が求められる。そこで本研究では、我々が運営するHAMおよび類縁疾患のレジストリを活用し、主治医に対して検査支援、検査結果等の相談受け入れ、e-learningによる人材育成を行うことで、診療連携体制の強化をはかる。また患者に対してもAI技術を活用したチャットボット等の開発により、診療ガイドラインの内容をわかりやすく解説する患者相談体制の構築を目指す。本研究により、主治医と患者の両面から支援体制基盤の強化を行うことで全国のHAM患者のQOL向上につながることが期待される。さらに本研究では、新たな臨床課題に対するエビデンスに基づいたガイドランの改訂を目指すが、その改訂版は、本研究で強化した支援体制基盤により迅速な普及が可能になると考えられる。 またHTLV-1関連疾患であるHTLV-1ぶどう膜炎(HU)はバセドウ病との合併が多く、バセドウ病の発症あるいはその治療薬が重度のHUを誘発する可能性があるという知見が重ねられ重大な問題として認識され始めている。HUはHAMとの合併も多いため、本研究にて他の類縁疾患同様HUレジストリを構築し、その疫学特性を明らかにする。 本研究は、全国におけるHAMや類縁疾患の診療レベルの向上と均てん化に寄与し、それにより患者のQOLを向上させ、HTLV-1総合対策を大きく前進させることが期待される。 | |
レジストリ情報 | ||
難病プラットフォームとの連携の有無 | あり | |
対象疾患/指定難病告示番号 | HTLV-1関連脊髄症(HAM)/26 | |
目標症例数 | 設定なし | |
登録済み症例数 | 503 例 | |
研究実施期間 | 2019年11月8日~永年 | |
レジストリ名 | HAMねっと | |
レジストリの目的 | 自然歴調査;患者数や患者分布の把握;疫学研究;治験またはその他の介入研究へのリクルート;治験対照群としての活用;製造販売後調査への活用;試料採取;バイオマーカーの探索;遺伝子解析研究;登録患者への情報提供;主治医への情報提供 | |
レジストリ保有者のPMDA面談経験の有無 | なし | |
臨床情報の調査項目 |
| |
調査項目 | ||
第三者機関からの二次利用申請可否 | 可 | |
レジストリの企業利用について | 企業が利用することについて患者の同意を取得済み | |
二次利用申請を受けた場合の対応方法 | 運営委員会で協議後、倫理委員会の承認を得て提供。 | |
レジストリURL | https://htlv1.jp/hamnet/ | |
バイオレポジトリ情報 | ||
生体試料の種類 | 血漿・血清;DNA;細胞;髄液 | |
収集サンプル数 | 2945 | |
生体試料の登録例数 | 437 | |
DNA登録例数 | 413 | |
全ゲノム解析済み症例数 | 207 | |
全エキソーム解析済み症例数 | 0 | |
外部バンクへの寄託 | あり(難病ゲノム) | |
外部からの使用申請の受け入れ可否 | 可 | |
外部からの使用申請への対応 | 運営委員会で協議後、倫理委員会の承認を得て提供。 | |
担当者連絡先 | ||
HAMねっと事務局 〒216-8512 川崎市宮前区菅生2-16-1聖マリアンナ医科大学 難病治療研究センター内 Tel・Fax:0120-868619 E-mail:ham●htlv1.jp |
※メールアドレスが掲載されている場合は、「●」を「@」に置き換えてください。