項目 | 内容 | |
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事業名 | 難治性疾患実用化研究事業 | |
研究課題名 | 高ずり応力を伴う循環器難病に随伴する出血性合併症予知法の開発(2019) | |
研究代表者名 | 堀内久徳 | |
研究代表者の所属機関名 | 東北大学 | |
研究対象疾患名(または疾患領域) | 肥大型心筋症、特発性拡張型心筋症、肺動脈性肺高血圧症、慢性血栓塞栓性肺高血圧症、ファロー四徴症、大動脈弁狭窄症等 | |
研究のフェーズ | 病態解明研究;バイオマーカー・診断薬の開発研究 | |
研究概要 | 止血因子フォンウィルブランド因子(VWF)は巨大多量体として産生され、ずり応力依存的に分解されて血液中では2?80サブユニットからなる多量体として存在するが、止血には高分子量領域の多量体が重要である。ファロー四徴症や肥大型心筋症、肺動脈性肺高血圧症、慢性肺血栓塞栓性肺高血圧症等の循環器難病や大動脈弁狭窄症等過度の高ずり応力が生じる循環器疾患ではVWF多量体の分解亢進によりVWF高分子多量体が欠損することで後天性フォンウィルブランド症候群(AVWS)という止血異常症が随伴することがある。循環器疾患随伴AVWSには、現状以下のような問題がある:①診療現場では本合併病態はほとんど認識されておらず、適切な治療方針がとられないことがある、②診断法のVWF多量体解析は定量的に評価されておらず、そのため軽症・重症の概念がない、③循環器疾患毎の血液学的AVWSの発症頻度・重症度や、出血性合併症の頻度、出血のリスクとなるAVWS重症度等は全く不明である。④AVWS存在下の出血時の最適な対処法も不明である。 そこで我々は上記疾患を含む循環器疾患に随伴するAVWSの診断基準及び重症度分類を確立することを目的として、2015年より多施設共同前向き観察研究を開始した。我々が開発したVWF多量体解析の定量法を用いて登録症例のAVWSの重症度を解析し、AVWS重症度と出血性合併症発症との関係を横断的・縦断的に評価し、上述の問題点を解決する。各疾患で200?500例、総計約2500例の登録を計画しているが、体制が整いこれまでに計667例が登録された。本研究では症例登録をさらに促進し、十分な症例が集積した疾患から順次解析する。循環器難病を含む種々の疾患のAVWSの重症度を定量解析して、出血イベントを評価するというこのような体系的臨床研究は世界的にも例がない。なお本研究は東北大および各参加施設の倫理委員会の承認を受け、全参加患者に口頭及び文書で説明し、文書による同意書をいただき、ヘルシンキ宣言に則り施行している。 | |
レジストリ情報 | ||
対象疾患/指定難病告示番号 | 肥大型心筋症/58、特発性拡張型心筋症/57、肺動脈性肺高血圧症/86、慢性血栓塞栓性肺高血圧症/88、ファロー四徴症/215、大動脈弁狭窄症等 | |
目標症例数 | 総計2500 | |
登録済み症例数 | 787 | |
研究実施期間 | 2018年4月~2021年3月 | |
レジストリ名 | ||
レジストリの目的 | 自然歴調査;バイオマーカーの探索 | |
調査項目 | 後天性フォンウィルブランド症候群の重症度、出血性イベント発症 | |
第三者機関からの二次利用申請可否 | 検討の上回答 | |
二次利用申請を受けた場合の対応方法 | ||
レジストリURL | http://www2.idac.tohoku.ac.jp/avec2/ | |
バイオレポジトリ情報 | ||
生体試料の種類 | 血漿・血清 | |
収集サンプル数 | 3086 | |
外部バンクへの寄託 | ||
外部からの使用申請の受け入れ可否 | 解析中のため現況では不可(血漿量が不足する場合がある) | |
外部からの使用申請への対応 | ||
検査受け入れ情報 | ||
1 | 検査内容/対象疾患名(あるいは領域名)/指定難病告示番号 | フォンウィルブランド因子高分子多量体インデックス/後天性フォンウィルブランド症候群 |
検査方法 | 生化学検査 | |
検査実施場所 | 研究室内 | |
保険収載の有無 | なし | |
検査実施費用の確保方法 | 研究費(AMED) | |
検体検査結果の利用内容 | 診断;治療選択(対症療法以外);合併症の予見;重症度の判定;予後の推定 | |
検体検査の品質・精度管理 | 研究として実施 | |
検査または検査結果に関する相談の受け入れ可否 | 受け入れ可能な検査実施施設の紹介可能 | |
相談方法 | 検査のキャパシティが限られており、研究班で実施したいが、実施できないことも想定される。http://www2.idac.tohoku.ac.jp/avec2/ | |
担当者連絡先 | ||
東北大学加齢医学研究所、堀内久徳、hisanori.horiuchi.e8●tohoku.ac.jp |
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