項目 | 内容 | |
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事業名 | 難治性疾患実用化研究事業 | |
研究課題名 | 酸素の安定同位体O-17標識水による筋萎縮性側索硬化症の早期診断MRI | |
研究代表者名 | 工藤與亮 | |
研究代表者の所属機関名 | 北海道大学 | |
研究対象疾患名(または疾患領域) | 筋萎縮性側索硬化症 | |
研究のフェーズ | 非臨床試験 | |
難病プラットフォームとの連携の有無 | なし | |
研究概要 | 筋萎縮性側索硬化症(ALS)は上位・下位運動ニューロンが散発性・進行性に変性・消失していく難治性疾患であるが、特異的なバイオマーカーは開発されていない。 近年、ALSの原因の1つとして運動神経変性部位に血液脳脊髄関門(BBSB)の障害があることが明らかとなってきた。神経変性に先立ってBBSBの破綻が生じると考えられ、血液脳脊髄関門の破綻による血管透過性亢進をMRIで画像的に評価できれば、これまでにないALS早期診断のバイオマーカーとなることが期待される。 【目的】 O-17標識水をALSモデル動物に静注又は髄液投与して脳脊髄液のMRI信号変化から血管透過性を解析することで、ALSでのBBSBの破綻による血管透過性亢進がO-17標識水で評価可能であるか検討する。また、治験実施準備として髄腔内投与でのGLP非臨床安全性試験を行い、RS戦略相談に基づき治験実施計画書を作成する。 【特色・独創性】 BBSBの障害による血管透過性亢進を水トレーサーで評価した研究はこれまでにない新しい試みであり、安定同位体であるO-17標識水を用いたMRIは安全性、低侵襲性、実施可能性等の点で非常に有力である。 【類似研究・競合に対する優位点】 BBSBの破綻による血管透過性を評価する手法として、Gd造影剤を用いたMRI評価法がある。Gd造影剤に対する本試薬の優位点は、①安全に生体投与できること(Gd造影剤は髄腔内投与禁忌)、②水分子は非常に小さいためGd造影剤の高分子が通過できるよりも早期の障害を捉えられる可能性があること、である。 【国際的に見た研究の立ち位置】 BBSBの破綻を水分子で解析するという研究は海外でも実施されていない世界初の試みである。 【必要性・本研究課題終了時に期待される成果・将来展望】 O-17標識水投与によるMRIを用いたBBSB評価が可能になれば、ALS早期診断に資する新しい画像バイオマーカーとなる。ALSの早期画像診断法が確立すれば、早期の治療介入、そして予後改善に大きく貢献することができる。また、本研究で確立する技術は、BBSBが破綻するとされているその他の神経変性疾患にも応用が期待できる。 | |
レジストリ情報 | ||
なし | ||
バイオレポジトリ情報 | ||
なし | ||
担当者連絡先 | ||
北海道大学、工藤與亮、kkudo●med.hokudai.ac.jp |
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