項目 | 内容 | |
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事業名 | 難治性疾患政策研究事業 | |
研究課題名 | 運動失調症の医療水準、患者QOLの向上に資する研究班 | |
研究代表者名 | 小野寺理 | |
研究代表者の所属機関名 | 新潟大学 | |
研究対象疾患名(または疾患領域) | 脊髄小脳変性症 | |
研究のフェーズ | 政策研究 | |
研究概要 | 運動失調症は、脊髄、小脳の異常による言語、歩行障害を主とする疾患の総称である。多数の疾患が含まれ、顕性脊髄小脳変性症(AD-SCA)としてDRPLA,SCA3等50型以上、潜性脊髄小脳変性症(AR-SCA)としてEAOH等32型以上、さらに遺伝性痙性対麻痺(SPG4、SPG15等)がある。CANVAS、SCA27Bなどで新規原因遺伝子が同定されている。孤発性では、特発性小脳失調症、免疫介在性小脳性運動失調症、多系統萎縮症(MSA)、脳表ヘモジデリン沈着症などがある。各々で病態や随伴症状が異なり、個別の対応が必要である。患者数は約4万人であるが、疾患毎の患者数は少ない。有効な治療法が無く進行性であり、10年程度で全介護となる。小野寺班では、全国規模のレジストリを構築し、正確な診断を推進し、診断、治療方法の均一化を行った。またAMED研究班と連携し、失調評価方法を開発し、SAC6とMSAの二つの医師主導治験を終了させた。本申請では、これらをさらに発展させ、今後の新規治療、特に核酸治療に対応できる体制を整える。疾患毎には、A)遺伝性脊髄小脳変性症について、1)前向き自然歴調査。2)臨床調査個人票改訂。3)遺伝子情報の一元化による、中間アレルに対する評価と、核酸治療のターゲットとなる異常アレルに連鎖する一塩基多型の同定。4)発症前診断のガイドライン。5)免疫介在性小脳性運動失調症の診断基準の作成、指定疾患申請への準備。6) 治療法の開発はSCA6に対するL-アルギニンの第二相治験の結果を解析し、第三相を計画する。B)多系統萎縮症については、1)国際運動異常症学会の新診断基準を加味した診断基準の改定。2)推奨検査方法の提唱。3)人工呼吸器装着の倫理的な検討。4)病名告知、突然死リスクの説明指針の設定 5)終末期の無言症への対応を図る。C)失調症全体としては、1)レジストリの推進。2)失調症の画像・生化学検査の設定。3)対面評価方法として、改定される失調評価国際スケールの導入、汎用デジタルデバイスによる評価方法の開発。4)非対面評価方法として、構造化電話インタビューによる重症度評価等を推進する。5)治療法として、 HAL®腰タイプと遠隔モニタリングを用いた在宅運動療法を推進し、リハビリテーションの普及を計る。一方で、緩和ケアについて検討する。さらに、6)国際連携を推進する。 | |
レジストリ情報 | ||
難病プラットフォームとの連携の有無 | なし | |
対象疾患/指定難病告示番号 | 脊髄小脳変性症/18 | |
目標症例数 | 特に設定していない | |
登録済み症例数 | 2939 例 | |
研究実施期間 | 2016年10月〜現在 | |
レジストリ名 | J-CAT | |
レジストリの目的 | 自然歴調査;患者数や患者分布の把握;疫学研究;治験またはその他の介入研究へのリクルート;治験対照群としての活用;試料採取;バイオマーカーの探索;遺伝子解析研究 | |
レジストリ保有者のPMDA面談経験の有無 | なし | |
臨床情報の調査項目 |
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調査項目 | ||
第三者機関からの二次利用申請可否 | 可 | |
レジストリの企業利用について | 企業が利用することについては、患者の同意を取得していない | |
二次利用申請を受けた場合の対応方法 | 運営委員会で審議 | |
レジストリURL | https://square.umin.ac.jp/jcat/ | |
バイオレポジトリ情報 | ||
生体試料の種類 | 血漿・血清;DNA;RNA | |
生体試料の登録例数 | 3700 | |
外部からの使用申請の受け入れ可否 | 可 | |
外部からの使用申請への対応 | 運営委員会で審議 | |
担当者連絡先 | ||
なし |
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