項目 | 内容 | |
---|---|---|
事業名 | 難治性疾患実用化研究事業 | |
研究課題名 | 超希少難治性疾患である免疫介在性小脳性運動失調症の疾患レジストリ構築および治療法確立を目的としたエビデンス創出研究 | |
研究代表者名 | 矢口裕章 | |
研究代表者の所属機関名 | 国立大学法人 北海道大学 | |
研究対象疾患名(または疾患領域) | 免疫介在性小脳性運動失調症 | |
研究のフェーズ | 病態解明研究;疫学研究;バイオマーカー・診断薬の開発研究 | |
研究概要 | 本研究は、神経内科疾患において重要な脊髄小脳変性症の原因の一つで『希少』かつ『原因不明』である免疫介在性小脳性運動失調症の実態調査と診断方法の確立を行う。 免疫介在性小脳性運動失調症は『効果的な治療法が未確立』であり、早期治療介入を行わなければ障害が残存し『生活面への長期にわたる支障』が必須となる。しかし、その診断が困難であり、本邦においては患者数の実態調査も行われていない。申請者自身も実臨床の現場で診断に難渋し、神経学会においてもその診断方法を問われることが多い。申請者らは、免疫介在性小脳性運動失調症の専門家による共同研究により、これまで不能でかつ神経学会でも望まれていた免疫介在性小脳性運動失調症の実態調査と診断基準の確立を目指す。 また、免疫介在性小脳性運動失調症の診断には現在抗体測定が重要であるが、その抗体は約30以上報告されている。現在これらの抗体において免疫介在性小脳性運動失調症に関して測定すべき抗体は、保険診療内で測定可能なGAD抗体とVGCC抗体、また保険外であるがコマーシャルベースで測定可能なHu・Yo・Ri抗体、そしてコマーシャルベースで測定困難なCASPR2抗体・mGluR1抗体・IgLON5抗体・Sez6l2抗体などが存在する。その他にも欧米からは複数の抗体測定が推奨され、これらの抗体を根拠にリツキシマブ等の強力な免疫抑制治療が功を奏した報告が後を絶たない。 申請者らは、すでに保険診療で測定困難であるmGluR1抗体・IgLON5抗体(岐阜大学木村暁夫准教授)、CASPR2抗体・GluK2抗体(新潟大学田中惠子非常勤講師)、Sez6l2抗体(北海道大学矢口裕章准教授)を測定しており、免疫介在性小脳性運動失調症の専門家間の連携となる。さらにバイオマーカーの測定には生化学・分子生物学・神経免疫学の各専門家と連携を図り、医療統計専門家やAI解析専門家よりの協力を得られる体制を確立した。 免疫介在性小脳性運動失調症は海外では早期の生物学的製剤投与が有効であることが報告されており、本研究成果を神経学会や共同研究者である矢部一郎教授が班員である「運動失調症の医療水準、患者QOLの向上に資する研究班」で報告することによりガイドラインへの提言を目指す。 免疫介在性小脳性運動失調症の社会的認知を図ることで、免疫介在性小脳性運動失調症に対してステロイドパルス療法・大量ガンマグロブリン療法・血漿交換療法・免疫抑制剤・生物製剤といった免疫療法の適応拡大を目指して、将来的には『希少難治疾患に対する画期的な医薬品の実用化に関する研究』に進展させ『治療法の確立』を目指すことが可能なレジストリを作成する。 | |
レジストリ情報 | ||
難病プラットフォームとの連携の有無 | あり | |
対象疾患/指定難病告示番号 | ||
目標症例数 | 100 例 | |
登録済み症例数 | 20 例 | |
研究実施期間 | 令和4年12月15日から令和7年3月31日 | |
レジストリ名 | 免疫介在性小脳性運動失調症の疾患レジストリ | |
レジストリの目的 | 患者数や患者分布の把握 | |
レジストリ保有者のPMDA面談経験の有無 | なし | |
臨床情報の調査項目 |
| |
調査項目 | ||
第三者機関からの二次利用申請可否 | 今後の調整 | |
レジストリの企業利用について | 企業が利用することについては、患者の同意を取得していない | |
二次利用申請を受けた場合の対応方法 | ||
レジストリURL | ||
バイオレポジトリ情報 | ||
なし | ||
担当者連絡先 | ||
※メールアドレスが掲載されている場合は、「●」を「@」に置き換えてください。