項目 | 内容 | |
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事業名 | 難治性疾患実用化研究事業 | |
研究課題名 | 脊髄性筋萎縮症における治療有効性モニタリングのためのバイオマーカーの開発 | |
研究代表者名 | 齋藤加代子 | |
研究代表者の所属機関名 | 学校法人 東京女子医科大学 | |
研究対象疾患名(または疾患領域) | 脊髄性筋萎縮症 | |
研究のフェーズ | エビデンス創出研究 | |
研究概要 | 対象疾患:脊髄性筋萎縮症(SMA) 研究の目的:アンチセンス核酸(ASO)、低分子化合物、遺伝子治療薬等、SMA治療の進歩は目覚ましい。治療有効性評価としてのSMN蛋白量について、多くの研究者が着目していたが、我々もその観点から研究を重ね(BBRC 2014; J Hum Genet 2015; Pediatr Neurol 2016; Brain Dev 2017)、AMED事業の中で血液細胞解析によるSMN蛋白測定系を開発し(国内出願特許登録済:特許第6115979号、Otsuki et al. 2018)、有効性評価項目とした。SMAにおける治療有効性の指標は運動機能評価であるが、小児、特に乳児・幼児が対象であるSMAでは患者の協力を得にくい。また、年齢や運動機能により異なった運動機能評価系となるため、生涯を通じた有効性の評価指標が必要である。IFCによる血球細胞におけるSMN蛋白量を測定する。さらにエクソソーム内SMN蛋白量を測定し、日常生活動作(ADL)、運動機能評価(CHOP-INTEND,HFMSE)の変化との相関を解析し、臨床的有用性を検証し、「脊髄性筋萎縮症診療ガイドライン(第2版)」に反映する。治療有効性指標としてのバイオマーカーの開発により、より有効な薬剤を選択することが可能となり、生涯を通した病状のモニタリングが可能となる。 研究方法:IFC法によるSMN蛋白量の測定を行う。年齢、型、運動機能障害、薬剤反応性との相関を検討する。単球SMN蛋白解析と並行して血清・髄液エクソソーム内SMN定量も実施する。 期待される成果:IFCによるSMN蛋白解析は我々が開発した世界初の解析方法である。患者レジストリ利用により治療前後の多くの被験者の協力を得られる。国内外の新規治療、治験、製造販売後調査にて簡便に実施可能な有効性評価指標が求められている。本研究成果はSMAのバイオマーカー・有効性評価法として広く活用され得る。遺伝学的検査によるSMA早期診断を行い、新規治療の早期介入、本法による定期的な有効性評価の簡便化かつ標準化されたモニタリングを導入、発症抑制と軽症化を実現、SMN遺伝子変異を有する小児の健全な成長と発達を促すことが可能になる。 | |
レジストリ情報 | ||
対象疾患/指定難病告示番号 | 脊髄性筋萎縮症/003 | |
目標症例数 | 300 例 | |
登録済み症例数 | 290 例 | |
研究実施期間 | 2020年4月~2023年3月 | |
レジストリ名 | SMARTコンソーシアム | |
レジストリの目的 | 患者数や患者分布の把握;疫学研究;治験またはその他の介入研究へのリクルート;製造販売後調査への活用;バイオマーカーの探索;登録患者への情報提供;主治医への情報提供 | |
調査項目 | 患者背景、診断名、病型、家族歴、臨床情報、ゲノム情報、合併症、呼吸器使用の有無、脊柱手術の有無、車椅子等装具使用の有無、治療薬、治験参加の履歴 | |
第三者機関からの二次利用申請可否 | 可 | |
レジストリの企業利用について | 企業が利用することについて患者の同意を取得済み | |
二次利用申請を受けた場合の対応方法 | 二次利用の内容:企業からの治験参加の広告をIRB承認後、レジストリのホームページ上に掲載、連絡があった患者・主治医に情報提供の上、治験参加エンロール対象として治験実施施設に受診してもらう | |
レジストリURL | https://www.sma-rt.org/ | |
バイオレポジトリ情報 | ||
なし | ||
担当者連絡先 | ||
東京女子医科大学ゲノム診療科、齋藤加代子、saito.kayoko●twmu.ac.jp |
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