項目 | 内容 | |
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事業名 | 難治性疾患実用化研究事業 | |
研究課題名 | 統合的な遺伝解析を用いた中枢性過眠症の感受性遺伝子の同定及び病態の解明 | |
研究代表者名 | 宮川卓 | |
研究代表者の所属機関名 | 東京都医学総合研究所 | |
研究対象疾患名(または疾患領域) | 中枢性過眠症 | |
研究のフェーズ | 病態解明研究 | |
研究概要 | 中枢性過眠症の一つであるナルコレプシーは遺伝要因との強い関連が知られており、睡眠発作、情動脱力発作等を主症状とする。さらに遺伝要因が関わる過眠症として、特発性過眠症及び真性過眠症等が知られている。特発性過眠症は長時間にわたる睡眠エピソードが出現し、日中に強い眠気を感じ、総睡眠時間が11時間以上となる特に重症な過眠症である。真性過眠症は睡眠発作を主症状とするが情動脱力発作は認められない。中枢性過眠症は稀な疾患であり、精神疾患、身体疾患等で説明できない。その病態及び原因が解明されていないため、治療法が確立しておらず、対症療法に用いられる薬剤は副作用が多いことが問題となっている。なおナルコレプシー治療薬の治験を行う際は希少疾病用医薬品の指定を受けることが可能である。過眠症の正確な診断を行える専門医が少ないことが問題となっている。最初の症状が出現してから、日常生活に様々な支障を来しているにも関わらず、適切な診断がなされるまでに10年以上もの年数を要することが報告されている。その他、解決すべき点及び本研究での解決法を図1にまとめる。この状況を打破するためにも、日本全国20以上の医療機関の専門医と共同研究体制を構築した。特発性過眠症や真性過眠症のゲノム研究に関しては、我々が世界をリードしている。本研究のビジョン(1から3)を下記に記載する。 1.ゲノム解析により遺伝要因を同定する。効率的に疾患関連変異を同定する方法も開発する。 2.SNPや変異のみに着目した解析には、病態を解明する点において、限界も指摘されている。そこで生物学的情報(エピゲノム解析や発現解析等)を組み合わせた統合的解析の方法を開発することで、新規遺伝要因を同定する。サンプルも疾患関連部位である脳の視床下部・扁桃体のサンプルを使用する。 3.上記研究の結果をベースにして過眠症の病態解明に向けた機能的な検討を行う。有力な例として、真性過眠症の病態にエネルギー代謝経路の異常(特に短鎖アシルカルニチンが原因物質の候補)が関わる可能性があるため、メタボローム解析を実施する。さらにエネルギー代謝異常の治療が過眠症の治療となるか検証する。マウス及び細胞も用いた検討を行い、治療方法の開発に貢献する基礎的データを提供する。 | |
レジストリ情報 | ||
対象疾患/指定難病告示番号 | 特発性過眠症、真性過眠症、ナルコレプシー、概日リズム睡眠障害 | |
目標症例数 | 3000 | |
登録済み症例数 | 2500 | |
研究実施期間 | 2004年7月6日~2021年3月31日(継続予定) | |
レジストリ名 | ||
レジストリの目的 | 試料採取;バイオマーカーの探索;遺伝子解析研究;登録患者への情報提供;主治医への情報提供 | |
調査項目 | 臨床情報、DNA、RNA、血液、脳脊髄液及び死後脳 | |
第三者機関からの二次利用申請可否 | 可 | |
二次利用申請を受けた場合の対応方法 | 協議後、倫理委員会の承認を得て提供する。 | |
レジストリURL | ||
バイオレポジトリ情報 | ||
生体試料の種類 | 血漿・血清;DNA;組織;細胞;髄液;死後脳 | |
収集サンプル数 | 2500 | |
外部バンクへの寄託 | 無 | |
外部からの使用申請の受け入れ可否 | 可 | |
外部からの使用申請への対応 | 東京都医学総合研究所 宮川 卓 miyagawa-tk●igakuken.or.jp | |
検査受け入れ情報 | ||
1 | 検査内容/対象疾患名(あるいは領域名)/指定難病告示番号 | HLAタイピング/特発性過眠症、真性過眠症、ナルコレプシー、概日リズム睡眠障害 |
検査方法 | 遺伝子解析 | |
検査実施場所 | その他(HLAタイピング専門機関(HLA研究所など)) | |
保険収載の有無 | なし | |
検査実施費用の確保方法 | 研究費(AMED) | |
検体検査結果の利用内容 | 診断 | |
検体検査の品質・精度管理 | 研究として実施 | |
検査または検査結果に関する相談の受け入れ可否 | 研究班で受け入れ可能 | |
相談方法 | メールにてお願い致します。 東京都医学総合研究所 宮川 卓 miyagawa-tk●igakuken.or.jp | |
担当者連絡先 | ||
東京都医学総合研究所 宮川 卓 miyagawa-tk●igakuken.or.jp |
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