項目 | 内容 | |
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事業名 | 難治性疾患実用化研究事業 | |
研究課題名 | 筋萎縮性側索硬化症(ALS)に対する遺伝子治療法の開発 | |
研究代表者名 | 井上治久 | |
研究代表者の所属機関名 | 京都大学 | |
研究対象疾患名(または疾患領域) | 筋萎縮性側索硬化症(ALS) | |
研究のフェーズ | 病態解明研究;シーズ探索研究;非臨床試験;エビデンス創出研究 | |
研究概要 | HMSN-Pは、感覚障害を伴う家族性ALSとして沖縄で見つかった、 進行性に四肢近位筋優位の筋力低下を呈する疾患である。本疾患は、30歳前後で発症後、歩行不能となり、50歳代で嚥下障害や呼吸障害を来す致命的な疾患である。本邦には、約200人の患者がいるが、現在のところ根本的な治療はなく、有効な治療法の開発が急務である。2012年に本疾患の原因遺伝子TRK-fused gene (TFG)が本邦で同定された。我々は、HMSN-P患者からiPS細胞を作製し、患者iPS細胞由来運動ニューロンの疾患細胞表現型として、ユビキチンプロテアソーム機能の低下、細胞ストレスに対する脆弱性の増大を見出し、さらにCRISPR-Cas9を用いたHMSN-P患者の遺伝子変異修復により、疾患表現型を改善することに成功した(Murakami,Mol Brain 2017)。そこで、HMSN-Pの治療法として、TFG変異を修復する遺伝子治療の開発を行うことを計画した。具体的には、アデノ随伴ウイルス(AAV:adeno-associated virus)ベクターを用いて、Base editingによる塩基置換技術を用いたTFG遺伝子変異を修復する遺伝子治療薬を開発する。また併せてshRNAによる遺伝子治療も検討する。これにより、HMSN-Pの根本的治療が可能となることが期待される。 本研究の特色は、日本に患者数が集積していること、かつ日本で原因遺伝子が同定されたHMSN-Pに対して、本邦独自の治療法を開発可能である点である。また、Target-AIDを用いた新規ゲノム編集により標的特異的な塩基置換を効率よく導入可能である点、免疫原性が低い新規Anc AAVベクターを用いる点が本研究の特色である。HMSN-P患者から作製したiPS細胞を用いて遺伝子編集効率やヒト神経細胞に対する有効性、オフターゲットの評価を行い、さらにHMSN-Pマウスモデルを用いて遺伝子治療効果を検証する。 本研究課題では、HMSN-Pの遺伝子治療の非臨床POCを獲得し、治験の実施から承認申請への進展を目指す。将来的に、HMSN-Pから他のタイプのALSに対する遺伝子治療法への展開が期待される。 | |
レジストリ情報 | ||
対象疾患/指定難病告示番号 | ||
目標症例数 | ||
登録済み症例数 | ||
研究実施期間 | ||
レジストリ名 | ||
レジストリの目的 | 自然歴調査;患者数や患者分布の把握 | |
調査項目 | ||
第三者機関からの二次利用申請可否 | ||
レジストリの企業利用について | ||
二次利用申請を受けた場合の対応方法 | ||
レジストリURL | ||
バイオレポジトリ情報 | ||
なし | ||
検査受け入れ情報 | ||
なし | ||
担当者連絡先 | ||
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