項目 | 内容 | |
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事業名 | 難治性疾患政策研究事業 | |
研究課題名 | 稀少てんかんに関する包括的研究 | |
研究代表者名 | 井上有史 | |
研究代表者の所属機関名 | 国立病院機構 静岡てんかん・神経医療センター | |
研究対象疾患名(または疾患領域) | てんかん | |
研究のフェーズ | 疫学研究 | |
研究概要 | てんかんの有病率は約1%で、20-30%は難治に経過する。てんかん発作はその激越さ(突然の意識障害、転倒など)故に、また長期間の治療を必要とするが故に日常・社会生活への影響が大きい。特に早期発症の稀少な症候群・疾病は頻回の発作や重篤な脳症を呈し、併存症も多い。このため発病機構の究明、治療法の確立とともに、発達や自立、家族を含む環境への配慮、医療の移行を含む地域での適切なケアのシステムが必要である。 本研究は、てんかんを主症状とする23の指定難病(132, 135, 136, 137, 138, 140, 141, 142, 143, 144, 145, 146, 147, 148, 149, 150, 151, 152, 154, 155, 157, 201, 309)および類縁疾患(156, 158および小児慢性特定疾病に指定されているビタミンB6 依存性てんかん、視床下部過誤腫症候群、自己免疫介在性脳炎等を含む)について、病状、経過、併存症、生活状態を調査し、診断基準、重症度分類、診療ガイドラインの改訂・策定を学会等と協力して行い、他研究事業および他研究班と連携しながら検査法や治療法の研究基盤の整備に協力し、さらにてんかんを有する難病の医療・ケアや移行が円滑にすすみ、地域で安心して生活し、就学・就労できる環境を医療面から長期的にサポートできるシステム作りに貢献するのが目的である。教育・啓発活動を学会等の関連機関や患者団体と連携して行い、また難病情報センター等と協力して情報提供につとめ、地域における難病ケアシステムの確立に協力する。 全国区で構築している稀少てんかんレジストリ(疾患登録3471例、死因70例)登録を継続・活用し、指定難病データベースや他のレジストリと連携して、疫学的な根拠、あるいはさらなる二次調査の基盤とする。難病や類縁疾患の医学・社会状態の情報不足を補うために全国調査、難病医療ケア体制の実態を把握するために地域の調査を行う。それらの結果および海外を含めた収集情報をもとに、難病の診断基準、重症度分類、診療ガイドラインの見直し・提言を行い、さらに類縁難病の疾患概念の確立、移行医療を含む難病医療ケアシステムの整備・提言を行う。災害対応も発信する。情報提供・教育・啓発活動は3年間を通じて積極的に行う。当研究は全国区で25人の班員を有して行い、稀少てんかんに関する医療とケアを包括的にカバーする。 | |
レジストリ情報 | ||
対象疾患/指定難病告示番号 | てんかんを主症状とする23の指定難病(132, 135, 136, 137, 138, 140, 141, 142, 143, 144, 145, 146, 147, 148, 149, 150, 151, 152, 154, 155, 157, 201, 309)および類縁疾患(156, 158および小児慢性特定疾病に指定されているビタミンB6 依存性てんかん、視床下部過誤腫症候群、自己免疫介在性脳炎等を含む) | |
目標症例数 | 4000 例 | |
登録済み症例数 | 3486 例 | |
研究実施期間 | 2020年4月~2023年3月 | |
レジストリ名 | 稀少てんかんレジストリ(RES-R) | |
レジストリの目的 | 患者数や患者分布の把握;疫学研究;治験またはその他の介入研究へのリクルート;治験対照群としての活用;遺伝子解析研究 | |
調査項目 | 被験者背景、てんかん症候群および原因疾患、身体・精神状態、てんかん発作の状態、検査所見、治療歴、社会生活状態、死因 | |
第三者機関からの二次利用申請可否 | 可 | |
レジストリの企業利用について | 企業が利用することについては、患者の同意を取得していない | |
二次利用申請を受けた場合の対応方法 | 班員の了解を得たあと、倫理委員会で承認を得る。 | |
レジストリURL | https://www.res-r.com | |
バイオレポジトリ情報 | ||
なし | ||
担当者連絡先 | ||
国立病院機構 静岡てんかん・神経医療センター 井上有史 contact●res-r.com |
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