項目 | 内容 | |
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事業名 | 難治性疾患実用化研究事業 | |
研究課題名 | 疾患特異的iPS細胞創薬に基づいた筋萎縮性側索硬化症(ALS)治験における薬剤応答性評価技術の開発 | |
研究代表者名 | 岡野栄之 | |
研究代表者の所属機関名 | 慶應義塾大学医学部 | |
研究対象疾患名(または疾患領域) | ALS | |
研究のフェーズ | 病態解明研究;バイオマーカー・診断薬の開発研究 | |
研究概要 | 平成30年度難治性疾患実用化研究事業採択課題である、「iPS細胞創薬に基づいた新規筋萎縮性側索硬化症(ALS)治療薬であるロピニロール塩酸塩の実用化第1/2a相試験(研究代表者:岡野栄之)」における、サロゲートマーカーや薬剤応答性評価技術を開発する。当該治験が対象とするALSにおいては、病態を反映する、もしくは治療反応性を予測できるような臨床的に有用なバイオマーカーは存在しない。したがって、我々は複数の単独評価視点から、治療反応性を評価するための診断法を作出する。具体的には、①迅速な薬剤効果判定系の構築:患者iPS細胞の樹立およびSendai virusによる転写因子導入を用いた迅速な運動ニューロン誘導法の開発とテイラーメイド薬効判定システムの構築、②病態特異的なマーカーモニタリング:超高感度デジタルELISAシステムであるSIMOAを用いた患者血液/髄液中の神経障害指標蛋白あるいはALS特異的異常蛋白の検出と治療効果モニタリング、③治療反応性を規定する因子の探索:患者血液/髄液中エクソソームあるいは患者iPS細胞由来運動ニューロンにおける薬剤応答性RNA/miRNA変動の検出(確率論的グラフィカルモデル)、という3つの独立評価システムの構築を目的とする。①については、非臨床試験において見出したALS病態に対するiPS細胞薬効評価システムに加え、iPS細胞から運動ニューロンへの迅速誘導を可能にする系を用いることで、薬剤応答性評価技術としての潜在的な性能を検証する。②については、ALSにおける最も特異的な異常凝集蛋白であるTDP-43等を、血液ないしは髄液を用いて測定する。さらに③について、薬剤投与によって変動するRNA/miRNA因子を、スパコンを用いた発現変動ネットワーク解析により同定することで(東京大学医科学研究所において解析)、薬剤反応性に関わる当該治験薬の作用標的やメカニズムを明らかにする。 以上のサロゲートマーカーや薬剤応答性評価技術を用いて当該治験におけるロピニロール塩酸塩の有効性を示し、早期承認制度を利用した治療薬開発の早期実用化を目指す。 | |
レジストリ情報 | ||
なし | ||
バイオレポジトリ情報 | ||
生体試料の種類 | 血漿・血清;細胞;髄液 | |
収集サンプル数 | 200 | |
外部バンクへの寄託 | ALS患者iPS細胞を理研BRCへ寄託済み | |
外部からの使用申請の受け入れ可否 | 共同研究としてであれば、倫理審査内容を考慮したうえで可否を判断 | |
外部からの使用申請への対応 | 研究代表者に対する共同研究の申し入れにて対応 | |
検査受け入れ情報 | ||
なし | ||
担当者連絡先 | ||
慶應義塾大学医学部生理学教室、岡野栄之、hidokano●a2.keio.jp |
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