項目 | 内容 | |
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事業名 | 難治性疾患実用化研究事業 | |
研究課題名 | 核酸標的低分子によるトリプレットリピート病の治療開発 | |
研究代表者名 | 中森雅之 | |
研究代表者の所属機関名 | 大阪大学 | |
研究対象疾患名(または疾患領域) | トリプレットリピート病 | |
研究のフェーズ | シーズ探索研究 | |
難病プラットフォームとの連携の有無 | なし | |
研究概要 | 研究代表者らがすでに見出している、伸長リピート特異的転写抑制作用を持つ核酸標的低分子をリード化合物とした誘導体展開を行う。本リード化合物は、すでに他の中枢神経疾患治療薬として認可されている薬剤であり良好な中枢神経移行性が示されていることから、同じく中枢神経疾患であるトリプレットリピート病に対しても誘導体の有効性に期待がもてる。誘導体の合成は、第一三共株式会社と大阪大学産業科学研究所でそれぞれ連携して行う。異常リピート含有アリル特異的SNPをもつ患者由来線維芽細胞を用いた定量的PCRアッセイによるHigh throughput screening (HTS)で誘導体を評価し、伸長リピート特異的転写抑制効果の高い化合物を選定する。申請者らがすでに樹立している伸長リピート含有ルシフェラーゼ発現モデル細胞をもちいたvalidationを行うとともに、患者由来細胞での細胞毒性や治療効果(異常mRNA/蛋白抑制効果、凝集体形成抑制やスプライシング異常改善などのdownstream effect)を判定する。表面プラズモン共鳴(SPR)、ゲルシフトアッセイ(EMSA)、ヒト細胞成分を用いたin vitro transcriptionアッセイ、クロマチン免疫沈降(ChIP)で化合物の標的リピートへの結合性や転写抑制作用などをMoA面でも確認する。これらの結果から得られた構造活性相関データをもとに、人工知能技術を応用したAI創薬も活用して最適な化合物を同定する。得られた化合物の効果を、トリプレットリピート病モデルマウスをもちいて検証する。ADME試験による標的臓器移行性を確認し、投与経路の最適化や化合物の改良を行う。HDモデルマウスにおける脳線条体組織での異常CAGリピート含有HTT mRNAの選択的転写抑制効果、異常蛋白凝集体形成抑制効果、Rota Rod試験での運動機能、生存率をもって有効性を評価する。またDM1モデルにおいては、骨格筋での異常CUGリピート含有mRNA選択的転写抑制効果、異常mRNA凝集体形成抑制効果、スプライシング異常改善効果、筋強直現象・握力をもって有効性を評価する。また次世代シークエンサーを用いたオフターゲットエフェクトの検証も行う。これらモデル動物に対する有効用量と治療レジメンを確定し、ラットを用いた安全性予備試験を開始する。 | |
レジストリ情報 | ||
なし | ||
バイオレポジトリ情報 | ||
なし | ||
担当者連絡先 | ||
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