項目 | 内容 | |
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事業名 | 難治性疾患実用化研究事業 | |
研究課題名 | 新規FOP治療薬の開発 | |
研究代表者名 | 宮園浩平 | |
研究代表者の所属機関名 | 国立大学法人東京大学 | |
研究対象疾患名(または疾患領域) | 進行性骨化性線維異形成症(Fibrodysplasia Ossificans Progressiva:FOP) | |
研究のフェーズ | 非臨床試験 | |
研究概要 | 進行性骨化性線維異形成症(Fibrodysplasia Ossificans Progressiva:FOP)は、人口200万人に対して患者1人と言われ、子供の頃から外傷や炎症性病態に起因する全身の筋肉やその周囲の膜、腱、靭帯などへの骨化が起こる(異所性骨化)。現在の段階では治療不能の病気と考えられている。FOPはBone Morphogenetic Protein (BMP)の type I受容体の一つであるALK2遺伝子に恒常活性型変異が起こることが原因となる。 FOP治療薬には、発症の一因となる筋損傷のリスクを伴う注射ではなく、経口投与で薬効を示すことが必要であるが、これまでに経口吸収性を示す阻害薬はまだ報告がない。ALK2の細胞外領域に作用してシグナルを阻害する抗体医薬は、ALK2シグナル特異的な薬理作用を発現することが期待されるが、FOP患者にとってリスクの高い静脈投与が必要であると共に、薬剤の筋肉組織内分布の問題が懸念される。 これまでのFOP治療薬の開発においては、薬物動態が問題の一つとなっていたが、本提案における臨床開発候補化合物RK783は経口投与において優れた薬物動態プロファイルを有するものであり、げっ歯類を用いた薬物動態試験において、高い生物学的利用率を示している。さらに、RK783についてヒト変異ALK2遺伝子を導入したFOPモデルマウスによる経口投与による薬効評価を実施し、X線ならびにμCTによって骨化抑制効果を確認している。 臨床開発候補化合物RK783は、non-GLP試験・GLP試験を経て、結果を非臨床試験総括報告書・治験薬概要書等としてまとめることを目標とする。FOPは難病に位置付けられており、患者は本疾患を対象にした医薬品の創出に大きな期待を持っている。したがって、本開発研究では、速やかに非臨床試験を終了させ、第一相試験に入ることを目指す。 | |
レジストリ情報 | ||
なし | ||
バイオレポジトリ情報 | ||
なし | ||
検査受け入れ情報 | ||
なし | ||
担当者連絡先 | ||
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