項目 | 内容 | |
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事業名 | 難治性疾患実用化研究事業 | |
研究課題名 | 抗Interleukin-21アプタマーを用いた肺動脈性肺高血圧症の革新的治療薬の開発 | |
研究代表者名 | 中岡良和 | |
研究代表者の所属機関名 | 国立研究開発法人 国立循環器病研究センター | |
研究対象疾患名(または疾患領域) | 肺動脈性肺高血圧症 | |
研究のフェーズ | 非臨床試験 | |
研究概要 | 肺動脈性肺高血圧症(Pulmonary Arterial Hypertension、PAHと略)は肺動脈に狭窄や閉塞が生じて肺動脈圧が上昇し、右心不全に至る難病で、厚生労働省の指定難病の1つである。肺動脈平滑筋細胞の弛緩をはかる肺血管拡張薬(抗PAH薬)がこの15年間で開発、上梓された結果、患者の予後は改善しつつあるものの、進行したPAHは未だ予後不良であり、新しい機序の治療薬が必要である。近年の研究から肺高血圧症の病態進展と炎症の関連が注目されており、これまでに開発代表者らは軽度から中等症のPAHモデルである低酸素性マウスPAHモデルにおいてInterleukin-21(IL-21)が肺動脈平滑筋細胞の増殖を促進してPAH病態を進展させる分子機構をこれまでに報告している(PNAS.112:E2677,2015)。また、研究代表者らは難治性疾患実用化研究事業 「薬事承認を目指すシーズ探索研究(Step 0)(H30年4月1日からH32年3月31日)」の助成を受けて、Crispr-Cas9システムでIL-21受容体欠損ラットを作成して、ヒトの重症PAH患者で観察される重篤な肺血管病変を呈する唯一のモデルであるSugen/Hypoxiaラットモデルで野生型と比較・検討したところ、IL-21受容体欠損ラットでは野生型に比べて肺高血圧病態が著明に抑制されることを見出した。また、共同研究先のリボミック社は、Step0研究の中でRNAの造形力を利用した核酸創薬技術によってIL-21に対して特異的かつ強力な阻害作用を持つRNAアプタマーを創製することに成功している。マウス及びラットIL-21に対するアプタマーの開発並びにPAH動物モデルにおけるアプタマーの薬効評価を行った結果、2種類のPAH動物モデルにおいてIL-21アプタマーがPAH病態を改善することを確認できて、IL-21アプタマーが肺動脈平滑筋肥厚抑制という新規作用機序をもつ肺動脈性肺高血圧症の治療薬に発展することが期待されている。 本研究課題では、抗IL-21アプタマーを用いたPAH治療薬の開発を目的とし、臨床における用量用法設定に必要な薬効薬理試験並びに薬物動態試験、及び毒性試験、原薬安定性試験を実施し、臨床試験実施に必要な非臨床試験データを取得する。 | |
レジストリ情報 | ||
なし | ||
バイオレポジトリ情報 | ||
生体試料の種類 | 血漿・血清;便 | |
収集サンプル数 | 70 | |
外部バンクへの寄託 | ||
外部からの使用申請の受け入れ可否 | 不可 | |
外部からの使用申請への対応 | ||
検査受け入れ情報 | ||
なし | ||
担当者連絡先 | ||
国立研究開発法人 国立循環器病研究センター 研究所血管生理学部 部長 E-mail: ynakaoka●ncvc.go.jp |
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