項目 | 内容 | |
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事業名 | 難治性疾患政策研究事業 | |
研究課題名 | 慢性肉芽腫症腸炎に対する小児用サリドマイド製剤の実用化に関する研究 | |
研究代表者名 | 河合利尚 | |
研究代表者の所属機関名 | 国立成育医療研究センター | |
研究対象疾患名(または疾患領域) | 慢性肉芽腫症 | |
研究のフェーズ | 臨床試験 | |
研究概要 | 慢性肉芽腫症(CGD)は原発性免疫不全症に分類される難治性疾患である。CGDの発症頻度は16万出生に1人で、約半数にCGD腸炎を合併する。従来、CGD腸炎では炎症性腸疾患(IBD)に準じた治療(ステロイドや免疫調節剤等)が選択されたが、免疫不全症において免疫抑制治療は致死的感染症を合併する危険性が高い。このため、CGDでは易感染性を悪化せず抗炎症作用を示す治療法の開発が求められている。 サリドマイドは炎症性サイトカインの選択的阻害作用により、小児IBDなどで有効性が報告されている。当センターで難治性CGD腸炎に行った先行研究でも本剤の良好な治療効果が得られ、易感染性への影響もなかった。自験例と海外での報告から、CGD腸炎に対してサリドマイドは、易感染性を悪化せず抗炎症作用を示すことが示唆された。その一方で、サリドマイドの薬害に苦しむ多くの方がいることも事実である。そこで、研究開発に先立ち、「サリドマイド被害者の会」代表へ医療現場の現状を説明し、本研究の必要性について理解いただいた。そして、AMED創薬基盤推進研究事業として、2015年11月からサリドマイド小児用剤形(口腔内崩壊錠)の開発、GLP基準幼若動物毒性試験、サリドマイド小児用安全管理手順の構築、治験実施体制の整備を行い、2017年9月から医師主導治験『慢性肉芽腫症に関連する腸炎患者を対象としたサリドマイド口腔内崩壊錠のプラセボ対照二重盲検ランダム化比較試験』を開始した(同事業は2018年3月末で終了)。小児用安全管理手順は、治験薬提供者だけでなく、「サリドマイド被害者の会」のご意見を反映して作成した。 本研究では、2022年3月まで本治験の被験者組入れを継続する予定である。本研究の最終目的は小児CGD腸炎に対する小児用製剤サリドマイドOD錠の適応拡大である。 | |
レジストリ情報 | ||
なし | ||
バイオレポジトリ情報 | ||
なし | ||
担当者連絡先 | ||
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