項目 | 内容 | |
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事業名 | 難治性疾患政策研究事業 | |
研究課題名 | 慢性活動性EBウイルス感染症と類縁疾患の疾患レジストリとバイオバンクの構築 | |
研究代表者名 | 木村宏 | |
研究代表者の所属機関名 | 名古屋大学 | |
研究対象疾患名(または疾患領域) | 慢性活動性EBウイルス感染症、EBV関連血球貪食性リンパ組織球症、種痘様水疱症、蚊刺過敏症 | |
研究のフェーズ | 疫学研究;バイオマーカー・診断薬の開発研究;レジストリ・バイオバンク構築 | |
研究概要 | 【研究の背景と目的】 慢性活動性EBウイルス感染症(小児慢性特定疾患に指定)、EBウイルス関連血球貪食性リンパ組織球症、種痘様水疱症、蚊刺過敏症は、我が国の小児・若年成人に特有な希少難治性疾患である。これら4疾患は疾患概念が確立し、それぞれが異なる臨床像を持つが、EBウイルスが感染したT細胞・NK細胞の増殖に端を発するという共通点がある。 申請者らは平成26~28年度の難治性疾患政策研究において、本疾患群に対する中央診断体制を確立し、診断基準・診療ガイドラインを作成した(慢性活動性EBウイルス感染症とその類縁疾患の診療ガイドライン2016; 日本小児感染症学会監修)。また、難治疾患実用化研究を通して、本疾患群の発症病理解明、診断法確立、新規治療法開発に努めてきた(流れ図参照)。 本疾患群の本態はゲノム基盤を含め未だ不明な点が多く、有効な治療法も確立されていない。さらに、患者の会(SHAKEの会、http://caebv.com)との交流会において、主たる診断法が保険未収載であるため経済的負担が大きい上に、患者はしばしば生活面においても長期にわたる支障を被っていることが指摘されている。本研究では、慢性活動性EBウイルス感染症とその類縁疾患の実態解明と医療水準および患者QOLの向上を目指す。 【必要性および特色】 本疾患群は東アジアを中心に発症するため、我が国が率先して研究推進する意義がある。一方、感染/遺伝因子など複数の要因が関わり、全身・局所的な病変を来すため、特定の疾患領域/診療科に帰属させることが困難であった。よって、単一の学会に留まらず、疾患領域・診療科を超えて組織する研究班の存在が必須である。また、希少疾患ゆえに、これまで前方視調査や大規模ゲノム解析が未実施であり、発症病理解明に迫る病態研究を行うことも喫緊の課題である。 【研究期間内に何をどこまで明らかにするか】 4疾患に対する登録制度(疾患レジストリ)を開始し、診療実態の把握・治療成績・長期予後に関する横断・前向き疫学調査を行う。さらに、レジストリと一体化したバイオバンクを設立する。以上により、次期ガイドライン改定のための診療情報を集積するとともに、病態研究や体外診断薬/新規治療薬開発に対する医師主導臨床試験などの受け皿となる体制を確立する。 | |
レジストリ情報 | ||
対象疾患/指定難病告示番号 | 慢性活動性EBV感染症、種痘様水疱症、蚊刺過敏症、EBV関連血球貪食性リンパ組織球症 | |
目標症例数 | 150 | |
登録済み症例数 | ||
研究実施期間 | 2017年4月~2020年3月 | |
レジストリ名 | ||
レジストリの目的 | 自然歴調査;患者数や患者分布の把握;疫学研究;治験またはその他の介入研究へのリクルート;試料採取;バイオマーカーの探索;遺伝子解析研究 | |
調査項目 | ||
第三者機関からの二次利用申請可否 | 可 | |
二次利用申請を受けた場合の対応方法 | EBV感染症研究会で協議 | |
レジストリURL | ||
バイオレポジトリ情報 | ||
なし | ||
検査受け入れ情報 | ||
1 | 検査内容/対象疾患名(あるいは領域名)/指定難病告示番号 | EBV感染細胞同定/慢性活動性EBV感染症、種痘様水疱症、蚊刺過敏症、EBV関連血球貪食性リンパ組織球症 |
検査方法 | 病理学的検査;その他(フローサイトメトリーなど) | |
検査実施場所 | 医療機関内;研究室内 | |
保険収載の有無 | なし | |
検査実施費用の確保方法 | 研究費(AMED);研究費(厚生労働科学研究費補助金);研究費(文部科学省の科学研究費) | |
検体検査結果の利用内容 | 診断;予後の推定 | |
検体検査の品質・精度管理 | 研究として実施 | |
検査または検査結果に関する相談の受け入れ可否 | 受け入れ可能な検査実施施設の紹介可能 | |
相談方法 | https://www.med.nagoya-u.ac.jp/virus/caebv/ | |
担当者連絡先 | ||
名古屋大学大学院医学系研究科ウイルス学 木村 宏hkimura●med.nagoya-u.ac.jp |
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