項目 | 内容 | |
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事業名 | 難治性疾患政策研究事業 | |
研究課題名 | 強直性脊椎炎に代表される脊椎関節炎及び類縁疾患の医療水準ならびに患者 QOL 向上に資する大規模多施設研究 | |
研究代表者名 | 冨田哲也 | |
研究代表者の所属機関名 | 森ノ宮医療大学 | |
研究対象疾患名(または疾患領域) | 強直性脊椎炎(脊椎関節炎) | |
研究のフェーズ | 疫学研究 | |
難病プラットフォームとの連携の有無 | あり | |
研究概要 | 体軸性脊椎関節炎に関して、R5年に第2回体軸性脊椎関節炎全国疫学調査を実施するにあたりその方法、アンケート内容について第1回実施時の経験を踏まえ議論した。体軸性脊椎関節炎患者を診療している可能性の高い施設を対象に含めるため日本リウマチ学会教育認定施設はすべて含まれるようにした。HLA B-27 保有率が極端に低い本邦では仙腸関節画像所見が体軸性脊椎関節診断に重要である。全国から収集した 124 例の仙腸関節 MRI を独立して構成された読影委員会ですべて読影した。その結果 25%の症例で仙腸関節 MRI 撮像が適切に施行されていない実態が明らかとなった。撮像条件の不備と不適切な撮像方向が原因であった。今回検討したのは、体軸性脊椎関節炎診療を積極的に行っている施設ばかりであったが、仙腸関節 MRI 撮像に関して撮像条件の標準化が必須と考え、読影委員会で提言した。本研究班では 2020 年に初めての脊椎関節炎診療の手引きをまとめたが、その浸透度を確認するため日本整形外科学会、日本リウマチ学会の協力のもと学会員に対してアンケート調査を実施した。593 名から回答を得ることができ、診療の手引きの浸透率は 40%であり、診療の手引きを知っている先生は体軸性脊椎関節炎診療に必要な知識も備わっている結果であった。より診療の手引きが浸透するよう啓蒙活動の継続的な必要が示された。本邦の体軸性脊椎関節炎患者ではHLA B-27保有率が低く診断に有用なバイオマーカー検索を AMED 研究と連携して実施した。HLA B-27 保有、非保有患者の末梢血単核細胞(PBMC)を用いたシングルセル解析による細胞表面タンパク発現情報、T細胞レセプターおよび B細胞レセプター情報の解析を行った。B27陽性例では MAIT 細胞のクローナルな増殖が見られた一方、B27陰性例では Cytotoxic CD4+T 細胞のクローナルな増殖が見られるという差異が認められ、B-27 陽性例と陰性例では病態が異なる可能性が示唆された。さらに今年度は脊柱靱帯骨化症に関する調査研究班(山崎班)と合同で強直性脊椎炎とびまん性特発性骨増殖症の画像所見をAIで鑑別する研究を行うためプロトコルの打ち合わせを行い、現在画像収集中である。 乾癬性関節炎に関しては患者の重症度を正しく評価・判定するために必要な臨床評価項目を設定した。圧痛関節数、腫脹関節数、皮膚病変、疼痛、患者全般評価、health assessment questionnaire-disability index(HAQ-DI)、付着部炎数に血清 CRP 値と関節の構造的変化を加えた 9項目を PsA の重症度評価に含める臨床評価項目として決定した。来年度難病プラットフォーム疾患レジストリを用いた解析で検証する予定である。 炎症性腸疾患に伴う脊椎関節炎に関しては、近年本邦でのIBD患者数が増加傾向にあることを鑑み、相当数の患者が潜在的にIBDに合併するSpAを罹患していることが想定される。本邦でのIBDに合併するSpAの実態を明らかにする目的で今年度は難病プラットフォームデータベースでIBD関連SpAに関する情報を収集、特に解析に足る情報収集が可能なように再構築した。もう一つは、難治性疾患政策研究事業における難治性炎症性腸管障害に関する調査研究班(久松班)と協力し、全国調査で有症状率、有病率を検討するため分科会を開催し、乾癬ですでに確立されているスクリーニングのための簡便な問診票を改変したもの(PEST)を用いることが提案された承認された。 掌蹠膿疱症性骨関節炎(PAO)に関しては今年度診療の手引き 2022 をまとめた。新診断基準、重症度分類などの提言を行った。難病プラットフォームを利用した疾患レジストリは 144 例の患者データを登録し、来年度以降上記提言の妥当性を評価する準備を進めた。またR5に予定している初めての全国疫学調査に向けて疫学専門家を踏まえ対象診療科、施設、アンケート内容について班会議で議論し、決定した。 | |
レジストリ情報 | ||
難病プラットフォームとの連携の有無 | あり | |
対象疾患/指定難病告示番号 | 強直性脊椎炎/271 | |
目標症例数 | 100 例 | |
登録済み症例数 | 46 例 | |
研究実施期間 | 2019年4月~2023年3月 | |
レジストリ名 | ||
レジストリの目的 | 患者数や患者分布の把握;疫学研究;遺伝子解析研究 | |
レジストリ保有者のPMDA面談経験の有無 | あり | |
臨床情報の調査項目 |
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調査項目 | ||
第三者機関からの二次利用申請可否 | 不可 | |
レジストリの企業利用について | 企業が利用することについては、患者の同意を取得していない | |
二次利用申請を受けた場合の対応方法 | ||
レジストリURL | ||
バイオレポジトリ情報 | ||
なし | ||
担当者連絡先 | ||
森ノ宮医療大学、冨田哲也、tetsuya_tomita●morinomiya-u.ac.jp |
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