項目 | 内容 | |
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事業名 | 難治性疾患実用化研究事業 | |
研究課題名 | 好酸球性副鼻腔炎 | |
研究代表者名 | 藤枝重治 | |
研究代表者の所属機関名 | 福井大学 | |
研究対象疾患名(または疾患領域) | 好酸球性副鼻腔炎 | |
研究のフェーズ | 病態解明研究;シーズ探索研究;疫学研究;ゲノム・オミックス解析研究;バイオマーカー・診断薬の開発研究 | |
難病プラットフォームとの連携の有無 | なし | |
研究概要 | 難治性疾患である好酸球性副鼻腔炎は、本研究班のJESRECスコア(臨床スコア)からなる診断基準および重症度分類の作成(Allergy 70:995-1003, 2015)、採血(末梢血中好酸球率)、副鼻腔単純CT、内視鏡での鼻腔内観察によって、早期に診断できるようになった。しかし平成30年度から、保存的治療にて好酸球性副鼻腔炎の症状およびQOLを改善できるか検討すると、マクロライド少量長期療法、鼻噴霧用ステロイド、抗ロイコトリエン薬の保存療法にて、膿性鼻汁の改善は認められるも鼻茸縮小・嗅覚障害・QOL改善は認められないことが判明した。一方で、手術方法および術後処置を検討し、順次導入した結果、合計660例の登録手術症例において、内視鏡下鼻副鼻腔手術1年後の再発率は10%以下であり、最初のJESRECS研究で調べた2007年~2009年のデータ(再発率21%)よりも有意に改善していることが判明した。これは、手術手技の向上と術後処置の貢献(ケナコルト付きガーゼ挿入・頻回な鼻洗浄・鼻噴霧用ステロイド鼻呼出法)によるものと考えられ、手術法及び処置の啓蒙の重要性が示唆された。そこでこれまで開催してきた鼻副鼻腔手術ハンスオンセミナーを継続して行う。しかしコロナ禍これまでのような開催もできないことも予測して、webによる内視鏡下鼻副鼻腔炎手術に関する講演会を月1回配信し、多くの耳鼻咽喉科医を啓蒙する。同様に年3回の市民講座もweb配信を混ぜて行い、可能な時にはその内容を好酸球性副鼻腔炎ホームページに掲載する。 令和2年4月から抗体薬が、好酸球性副鼻腔炎を含む鼻茸を有する慢性副鼻腔炎に保険適応となった。抗体薬使用には適正使用ガイドラインに従うことが必須であるが、現在どのような臨床背景を持つ患者に使用されているかは不明である。そのため本研究では、抗体治療を行った患者を登録し、臨床背景、臨床データ、併用薬を登録しその特徴を解析するともに、新規投与患者では投与前後のSNOT-22によるQOL評価を行う。さらにその患者の鼻茸パラフィン標本がある場合には、申請者オリジナル遺伝子パネル(FKNパネル)で解析し、臨床相関を調べる。 また手術療法患者登録は継続し、新規登録者は抗体治療と比較するために手術前後のSNOT-22によるQOL評価、併用薬(スタチン・抗凝固剤薬)、高脂血症・血管障害・心臓病の既往を追加検討する。 これまで研究班で未達成であった好酸球性副鼻腔炎の治療指針を令和3年度中に発刊する。 | |
レジストリ情報 | ||
難病プラットフォームとの連携の有無 | なし | |
対象疾患/指定難病告示番号 | 好酸球性副鼻腔炎/306 | |
目標症例数 | 2000 例 | |
登録済み症例数 | 1000 例 | |
研究実施期間 | 2019年4月~2024年3月 | |
レジストリ名 | ||
レジストリの目的 | 自然歴調査;患者数や患者分布の把握;疫学研究;治験またはその他の介入研究へのリクルート;試料採取 | |
レジストリ保有者のPMDA面談経験の有無 | なし | |
臨床情報の調査項目 |
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調査項目 | ||
第三者機関からの二次利用申請可否 | 不可 | |
レジストリの企業利用について | 企業が利用することについては、患者の同意を取得していない | |
二次利用申請を受けた場合の対応方法 | ||
レジストリURL | ||
バイオレポジトリ情報 | ||
生体試料の種類 | 血漿・血清;DNA;RNA;組織 | |
収集サンプル数 | 300 | |
生体試料の登録例数 | 300 | |
DNA登録例数 | 300 | |
全ゲノム解析済み症例数 | 250 | |
全エキソーム解析済み症例数 | 0 | |
外部バンクへの寄託 | 0 | |
外部からの使用申請の受け入れ可否 | 可 | |
外部からの使用申請への対応 | 藤枝重治に連絡 | |
担当者連絡先 | ||
福井大学 耳鼻咽喉科・頭頸部外科学 藤枝重治 TEL: 0776-61-8407 |
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