項目 | 内容 | |
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事業名 | 難治性疾患実用化研究事業 | |
研究課題名 | 大規模コホートを活かした前頭側頭葉変性症の簡易鑑別診断支援ツール開発 | |
研究代表者名 | 渡辺宏久 | |
研究代表者の所属機関名 | 藤田医科大学 脳神経内科 | |
研究対象疾患名(または疾患領域) | 前頭側頭葉変性症 | |
研究のフェーズ | バイオマーカー・診断薬の開発研究 | |
研究概要 | 対象疾患:前頭側頭葉変性症 (FTLD) 研究の目的:FTLDの簡易早期鑑別診断支援を目的に、1) FTLDのコホート構築促進、2)個別脳容積測定システム(iVAC)をベースとしたFTLDおよび連続した病態である筋萎縮性側索硬化症 (ALS) 自動判別ツールの開発、3) 機械学習を用いて音声韻律の特徴から一例単位でFTLD/ALSのスクリーニングを可能とするツールの開発を推進している。 成果1. FTLDのコホート:全国精神科、脳神経内科21施設参加の下、121例(行動障害型69例、意味記憶型52例)の登録が順調に進んだ。また、診断精度を上げるため、関係者による症例検討会を開催した。 成果2. iVACによる自動判別ツール開発:健常者189例の頭部MRIデータを基に作成したiVACを用い、脳を128 関心領域に区分し、それぞれの灰白質容積(Zスコア)を特徴量とし、FTLD/ALS 69例とアルツハイマー病 (AD) 27例を対象に、機械学習(Random Forest)により判別したところ、accuracy 81%で両疾患を判別可能であった。現在、更に精度の向上を目指してシステムを開発している。 成果3. 音声を用いた鑑別システム開発: FTLD/ALS、アルツハイマー病尾 (AD)、健常者における日時見当識課題への回答音声から、openSMILEソフトを用いて385種類の音声特徴量を抽出し、モデル学習に用いた。次にSupport Vector Machine (Radial Basis Function カーネル) を用いてこの特徴量のクラス分類を行った。モデル精度の評価として、7-fold Cross Validationによる適合率、再現率、F価の平均を算出し、正診率とマクロF値を評価したところ、FTLD/ALSとADの2群分類では、正診率0.90、マクロF値0.87を得た。FTLD/ALSは再現率も高く、今後、症例を蓄積し、汎用性の高いシステム開発を目指す予定である。 | |
レジストリ情報 | ||
対象疾患/指定難病告示番号 | 前頭側頭葉変性症 指定難病127 | |
目標症例数 | 200 例 | |
登録済み症例数 | 147 例 | |
研究実施期間 | 2018年4月〜2021年3月 | |
レジストリ名 | FTLD-J | |
レジストリの目的 | 自然歴調査;患者数や患者分布の把握;バイオマーカーの探索;遺伝子解析研究 | |
調査項目 | 基本情報、病型、罹病期間、重症度、画像所見など | |
第三者機関からの二次利用申請可否 | 今後、共同研究施設との話し合いの予定 | |
レジストリの企業利用について | 企業が利用することについては、患者の同意を取得していない | |
二次利用申請を受けた場合の対応方法 | ||
レジストリURL | ||
バイオレポジトリ情報 | ||
生体試料の種類 | 血漿・血清;DNA;髄液 | |
収集サンプル数 | 147 | |
外部バンクへの寄託 | 今後検討予定 | |
外部からの使用申請の受け入れ可否 | 今後検討予定 | |
外部からの使用申請への対応 | ||
検査受け入れ情報 | ||
1 | 検査内容/対象疾患名(あるいは領域名)/指定難病告示番号 | 髄液タウ、リン酸化タウ、音声解析、MRI |
検査方法 | 生化学検査;その他 | |
検査実施場所 | 医療機関内 | |
保険収載の有無 | なし | |
検査実施費用の確保方法 | 研究費(AMED);研究費(文部科学省の科学研究費) | |
検体検査結果の利用内容 | 診断;予後の推定 | |
検体検査の品質・精度管理 | 研究として実施 | |
検査または検査結果に関する相談の受け入れ可否 | 研究班で受け入れ可能 | |
相談方法 | ||
担当者連絡先 | ||
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