項目 | 内容 | |
---|---|---|
事業名 | 難治性疾患政策研究事業 | |
研究課題名 | 先天性骨髄不全症の登録システムの構築と診断基準・重症度分類・診断ガイドラインの確立に関する研究 | |
研究代表者名 | 伊藤悦朗 | |
研究代表者の所属機関名 | 国立大学法人弘前大学 | |
研究対象疾患名(または疾患領域) | 先天性骨髄不全症(ダイアモンド・ブラックファン貧血(DBA)、ファンコニ貧血(FA)、遺伝性鉄芽球性貧血(SA)、先天性赤血球形成異常症(CDA)、シュワッハマン・ダイアモンド症候群(SDS)、先天性角化不全症 (DC)、先天性好中球減少症(SCN))および先天性溶血性貧血(CHA) | |
研究のフェーズ | 病態解明研究;エビデンス創出研究;疫学研究;ゲノム・オミックス解析研究 | |
研究概要 | 「対象疾患」先天性骨髄不全症(ダイアモンド・ブラックファン貧血(DBA)、ファンコニ貧血(FA)、遺伝性鉄芽球性貧血(SA)、先天性赤血球形成異常症(CDA)、シュワッハマン・ダイアモンド症候群(SDS)、先天性角化不全症 (DC)、先天性好中球減少症(SCN))および先天性溶血性貧血(CHA) 「研究の目的」本研究の目的は、「先天性骨髄不全症のレジストリ」を確立し、先天性骨髄不全症のより優れた「診断基準・重症度分類・診断ガイドライン」の作成を目指す。 「研究方法」本研究班は、8つの疾患別研究拠点から構成され、各研究拠点(DBA(伊藤)、SA(張替)、FA(矢部・高田)、CDA(高橋・真部)、DC (高橋、山口)、SDS (渡邉)、SCN(小林)、CHA(菅野))は、疫学調査、臨床データおよび検体の収集、遺伝子診断のための既知の原因遺伝子解析とバイオマーカーなどの特殊検査を担当する。研究代表者(伊藤)が、DBAの研究を担当するとともに研究全体を統括する。 「期待される成果」先天性骨髄不全症は、共通点が多い上に軽症例から最重症例まで広範な病像を示すため、臨床所見のみから診断することは容易ではない。このため、コマーシャルベイスでは行われていない疾患特異的なバイオマーカーやテロメア長などの特殊検査が必要である。本研究より、国際レベルでのスクリーニングから確定診断、さらに疾患登録に至るシステムが整備されれば、先天性骨髄不全症の発症頻度をはじめ原因遺伝子、病型分布や重症度分布などの疫学事項を高い精度で把握することが可能となる。さらに、国際共同研究に発展させるための基盤ができる。また、本症は経験する医師が限られていることから、専門医といえどもその診断や治療は容易ではない。そこで、エビデンスに基づいた診断基準の改訂、重症度分類の確立、診断・治療ガイドラインの策定・改訂を行う。とりわけ、特発性骨髄不全症候群とこれまで診断されてきた患者の一部にDCの不全型やFAが潜んでいることが明らかになった。これらの患者は免疫抑制療法などの不適切な治療を受けることになるので、その弊害は看過できない。また、特発性骨髄不全症候群に用いられる移植前治療は本症には不適切である。本症に特化した移植プロトコールを確立することで、移植成績の向上も期待される。本研究の成果は、4疾患(DBA, FA, SAとCDA)の指定難病認定に活用されたが、今後も医療行政の施策に直接反映されると考えられる。 | |
レジストリ情報 | ||
なし | ||
バイオレポジトリ情報 | ||
なし | ||
担当者連絡先 | ||
※メールアドレスが掲載されている場合は、「●」を「@」に置き換えてください。