項目 | 内容 | |
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事業名 | 難治性疾患実用化研究事業 | |
研究課題名 | 代謝酵素を標的とするドラベ症候群の新薬開発 | |
研究代表者名 | 井上剛 | |
研究代表者の所属機関名 | 岡山大学 | |
研究対象疾患名(または疾患領域) | ドラベ症候群(乳児重症ミオクロニーてんかん)、海馬硬化を伴う内側側頭葉てんかん | |
研究のフェーズ | 非臨床試験 | |
難病プラットフォームとの連携の有無 | なし | |
研究概要 | ドラベ症候群(乳児重症ミオクロニーてんかん)や海馬硬化を伴う内側側頭葉てんかんは、指定難病の稀少難治てんかんである。これらの難治てんかんに対して「ケトン食療法」が有効であることが知られているが、厳しい食事制限が課されるため、実際の臨床適用は限られている。そこで本研究開発では、ケトン食療法の作用機序に基づく「新規稀少難治てんかん治療薬」を開発する。 研究開発代表者はこれまで、ケトン食療法に基づく治療薬の開発方法を見出した(Science, 2015)。具体的には、創薬標的分子として「乳酸脱水素酵素」を用い、「スチリペントール」(ドラベ症候群の既存治療薬)を構造改変することで、新薬開発が可能であることを示した。さらに、提唱した創薬戦略に基づきシーズ探索も進め、新薬候補化合物を見出し、国際特許出願した。 そこで本研究課題では、治験開始に必要な非臨床試験(薬効試験、薬物動態試験、GLP安全性試験)と、治験薬GMP製造に向けたCMC試験を実施する。本研究開発ではこれまで、開発化合物の標的阻害活性とオフターゲット作用評価、開発化合物の経口製剤化と血中・脳内薬物動態評価、てんかんモデルマウスを用いた薬効評価を実施してきた。治験開始に必要なGLP 安全性試験の大部分も完了した。また、治験薬GMP製造に向けた高純度の原薬製造検討も進めるだけでなく、その安定性評価も実施してきた。 この開発化合物の特筆すべき点は、既存のてんかん治療薬とは全く異なる薬効プロファイルを示す点である。具体的には、指定難病である海馬硬化モデルマウスに対して、既存薬は全く薬効を示さないが、開発化合物は顕著な抗てんかん作用を示す。本研究開発により、従来のてんかん治療薬の作用機序(イオンチャネル等の電気制御分子)とは全く異なる「代謝酵素を狙うてんかん新薬」が実現し、既存薬が効かない難治てんかん患者に有効な新薬として期待される。 | |
レジストリ情報 | ||
なし | ||
バイオレポジトリ情報 | ||
なし | ||
担当者連絡先 | ||
(所属機関名)岡山大学、(氏名)井上 剛、(メールアドレス)tinoue●okayama-u.ac.jp |
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