項目 | 内容 | |
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事業名 | 難治性疾患実用化研究事業 | |
研究課題名 | バイオマーカーを用いた川崎病急性期治療法選択に関する研究 | |
研究代表者名 | 勝部康弘 | |
研究代表者の所属機関名 | 日本医科大学 | |
研究対象疾患名(または疾患領域) | 川崎病 | |
研究のフェーズ | バイオマーカー・診断薬の開発研究 | |
研究概要 | 免疫グロブリン静注(IVIG)治療の普及により川崎病性冠動脈病変(CAL)合併患者数は著しく減少したが、一方でIVIG治療不応性例も存在する。IVIG不応例はCALを来すリスクが高く、治療前に予測するためのスコアが提唱されているが、高い確率でIVIG不応例を予測できておらず、CAL合併の軽減に至っていない。また、欧米を含む諸外国では日本で提唱されたスコアの感度・特異度に異議を唱える報告もある。そこで、研究代表者らはバイオマーカーによりIVIG不応例を予測することを提案し、日本川崎病学会ならびに日本小児循環器学会内に川崎病バイオマーカーに関連する研究委員会を立ち上げ、全国規模での研究を開始した。このような研究は国内外を通じて行われていない。 研究期間は3年(2017年度~2019年度)である。研究開発課題1として、これまで報告されている川崎病バイオマーカーに関する論文をエビデンスに基づき分類・評価すること。研究開発課題2として、研究代表者・分担者により推薦された3つのバイオマーカー(血管炎のバイオマーカーとしてテネイシンC(TNC)とペントラキシン3(PTX3)、治療薬インフリキシマブに関連して可溶性腫瘍性壊死因子受容体1(sTNFR1)の3種)を多施設共同前向きに測定することとした。研究開発課題1では既に既報論文のエビデンス分類は終了し、現在論文化に向けた準備を行っている。研究開発課題2は倫理委委員会での承認を得られた施設から順次血液サンプルの収集を行い、現在約350例の検体のバイオマーカー測定が終了している。前向き研究の結果TNCとPTX3の川崎病IVIG不応予測の有用性が認められた。2019年度は引き続きバイオマーカーの測定を継続するとともに、これらの迅速キット開発も合わせて進めている。本研究課題によりこれまで整理されてこなかった川崎病バイオマーカーをエビデンスに基づく整理がなされ今後臨床応用に活用できるバイオマーカーを提案できことが期待される。さらに今後川崎病の急性期治療のガイドライン改訂に資するエビデンスの創出をめざしたい。 | |
レジストリ情報 | ||
なし | ||
バイオレポジトリ情報 | ||
なし | ||
検査受け入れ情報 | ||
なし | ||
担当者連絡先 | ||
日本医科大学、勝部康弘、katsube●nms.ac.jp |
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