項目 | 内容 | |
---|---|---|
事業名 | 難治性疾患実用化研究事業 | |
研究課題名 | シロリムス(顆粒剤・錠剤)による難治性の脈管腫瘍・脈管奇形に対する分子標的治療法を開発する研究 | |
研究代表者名 | 小関道夫 | |
研究代表者の所属機関名 | 岐阜大学医学部附属病院 | |
研究対象疾患名(または疾患領域) | 難治性脈管異常(脈管腫瘍、脈管奇形) | |
研究のフェーズ | エビデンス創出研究 | |
研究概要 | 難治性脈管腫瘍・脈管奇形は、主に小児期に発症する血管およびリンパ管の形成異常の中で、顔面・四肢に広範囲な切除不能病変によって、整容面、機能面に障害が生じたり、頚胸部に浸潤し致死的な呼吸障害を起こしたり、重篤な出血傾向などを示す症例を指す。近年、これらの疾患は血管新生、細胞増殖に重要なPI3K/AKT/mTOR経路の遺伝子異常が病態と関わっているということが判明し、本経路を抑えるmTOR阻害であるシロリムスが有効な治療法として期待されている。申請者らは、これまで疾患レジストリを利用した難治性リンパ管疾患に対する医師主導治験を実施してきた。今回、「脈管腫瘍・脈管奇形」まで適応を拡大することを目的とした医師主導治験、および特定臨床研究(長期投与試験)を実施する。構築済の疾患レジストリである「希少難治性脈管異常(脈管系腫瘍・脈管奇形)疾患レジストリ」による治験への効率的なリクルートと、情報収集および外部対照としての重要なデータとして利用する。また収集したレジストリデータより、未だ調査されていない脈管腫瘍の症例調査、既存の薬物療法の有効性、安全性の検討も実施する。また最適治療法選択のアルゴリズムを作成する。 我々はこれまでに、小児患者の薬物動態解析を進め、治験の用法用量も決定した。今回、顆粒剤を使用した症例のデータより、小児患者の安全な治療法の確立とともに、蓄積されたデータによって疾患毎の最適な治療域の検証を行う。また病理病変部位のmTOR関連蛋白の免疫組織学的検討によって、治療の有効性予測に繋がるバイオマーカーを確立し、実臨床に活かせるサイトカイン、miRNA分析、コンパニオン診断薬の開発を目指す。さらに疾患患者からの樹立培養細胞を用いたin vitro研究、および疾患モデルマウスの前臨床研究も実行し、本薬の薬理作用の解明、概念実証に繋げる。 | |
レジストリ情報 | ||
なし | ||
バイオレポジトリ情報 | ||
なし | ||
担当者連絡先 | ||
岐阜大学小児科、小関道夫、michioo●gifu-u.ac.jp |
※メールアドレスが掲載されている場合は、「●」を「@」に置き換えてください。