項目 | 内容 | |
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事業名 | 難治性疾患実用化研究事業 | |
研究課題名 | エビデンスに基づいた難治性炎症性腸疾患に対する治療ポジショニングの構築 | |
研究代表者名 | 長沼誠 | |
研究代表者の所属機関名 | 関西医科大学 | |
研究対象疾患名(または疾患領域) | 潰瘍性大腸炎 | |
研究のフェーズ | エビデンス創出研究 | |
研究概要 | 潰瘍性大腸炎(UC)は若年に発症し生涯にわたり治療の継続を余儀なくされる難病であることから、新規治療法開発により再燃や入院機会を抑制することが必要である。治療抵抗性難治性UCに対する治療法として平成30年に新たに2つの製剤、JAK阻害剤および腸管選択的接着分子阻害剤、また令和2年に抗IL-12/23抗体製剤が難治性UCに使用可能となっている。しかし本邦の治療指針において、難治例に対する治療法としては上記3つの製剤を含めた8つの治療法が並列して記載されており、治療法選択については明確な記載がないことより、実臨床においては治療選択に迷う症例も存在する。特に入院を要する重症例に対する治療法については、エビデンスが少なく、経験に基づいた治療法が行われているのが現状である。さらにUCの臨床研究については治療指針・ガイドライン作成に必要なエビデンスを構築するようなhead to headの臨床試験が行われていない。本申請研究においては、厚生労働省難治性炎症性腸管障害に関する調査研究」班(以下厚労省研究班)と連携を取りながら、難治性炎症性腸疾患における治療法の有効性と安全性を検証するための臨床試験を計画・実施することにより、本邦における治療指針・ガイドライン作成に反映するような成果を得ることを目標とし、令和2年度より研究を開始した。令和2年度は厚労省研究班潰瘍性大腸炎治療指針作成委員メンバーと協議を行い、現時点での治療指針の問題点を検討した。その結果入院を要する重症例に対する治療法の選択や患者管理に関する記載が十分ではないこと、基本治療薬であるステロイド治療の治療指針におけるエビデンスが少ないこと、外来患者では難治例に対する生物学的製剤のポジショニングに関するエビデンスが少ないことが問題点として挙げられた。令和2年度は上記問題点を解決するための研究計画を行ない、試験を開始してきた。令和3年度も1) 入院を要する活動性UCに対する治療エビデンスの構築するための多施設共同前向きコホート研究、2) 生物学的製剤未使用例における治療エビデンスを構築するためのTNFα抗体製剤と新規治療薬であるウステキヌマブ、ベドリズマブの12週目の有効性と安全性を比較する多施設共同非盲検無作為比較試験、3)実臨床におけるステロイド治療の有効性と安全性に関する実態調査、4)新規薬剤を対象とした全国規模レジストリ研究の計画・実施の研究を施行しており、2)、3)については登録が終了し解析中である。 | |
レジストリ情報 | ||
対象疾患/指定難病告示番号 | 97 | |
目標症例数 | 300 例 | |
登録済み症例数 | 300 例 | |
研究実施期間 | 2020年7月ー2023年3月 | |
レジストリ名 | 「入院を要する活動性潰瘍性大腸炎に対する治療エビデンスの構築」レジストリ | |
レジストリの目的 | 自然歴調査;患者数や患者分布の把握;疫学研究 | |
調査項目 | 1) 研究対象者基本情報:年齢、性別、罹患範囲、罹病期間、重症度(中等症・重症)、治療前臨床的活動度(Patient Reported outcome (PRO)で評価)、対象治療法(本試験研究内容)、登録時治療薬 2) 治療前内視鏡活動度 3) 治療前血液検査:ヘモグロビン、アルブミン、CRP 4) 治療開始後PRO((3日、7日、14日、28日) 下記参照 5) 治療開始28日以内の手術 6) 治療開始28日以内の治療内容の変更 7) 治療開始28日以内の感染症と感染症以外の副作用 | |
第三者機関からの二次利用申請可否 | 今後研究目的とした他施設機関が解析を可能とするように倫理審査委員会へ申請を検討している | |
レジストリの企業利用について | 企業が利用することについては、患者の同意を取得していない | |
二次利用申請を受けた場合の対応方法 | ||
レジストリURL | ||
バイオレポジトリ情報 | ||
なし | ||
担当者連絡先 | ||
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