項目 | 内容 | |
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事業名 | 難治性疾患実用化研究事業 | |
研究課題名 | インプリンティング疾患の病因病態解明 | |
研究代表者名 | 松原圭子 | |
研究代表者の所属機関名 | 国立研究開発法人国立成育医療研究センター研究所 | |
研究対象疾患名(または疾患領域) | インプリンティング疾患 | |
研究のフェーズ | 病態解明研究 | |
研究概要 | 【対象疾患】 ヒトインプリンティング異常症 (Silver-Russell症候群、Beckwith-Wiedemann症候群、Kagami-Ogata症候群、 Temple症候群、Prader-Willi症候群、Angelman症候群、偽性副甲状腺機能低下症、新生児一過性糖尿病など) 【目的】 本研究では、IDsの病因・病態解明を目的とし、以下の項目につき研究を行う。 ①IDsの臨床症状を引き起こす分子メカニズム解明 ②臓器特異的メチル化パターン、遺伝子発現パターンの解明 ③インプリンティング遺伝子による性成熟障害発症機序の解明 【方法】 本研究では、インプリンティング異常症患者や家族由来の生体試料(血液、胎盤、皮膚など)を用い、ゲノム/エピゲノム解析を行う。 目的①においては、患者の末梢血gDNAを用いて網羅的メチル化アレイを行い、患者血液で起きているエピゲノム変化を網羅的に解析する。アレイデータをもとに、各疾患の臨床症状発症に関わる疾患特異的なエピゲノム変化、類似する臨床症状を有する疾患群で共通するエピゲノム変化、疾患責任領域以外領域のDNAメチル化状態の変化の有無につき検討する。 目的②においては、患者由来の複数の組織(末梢血リンパ球、胎盤)を用いた遺伝子発現解析(RNA-seq、発現アレイ)および網羅的メチル化解析(メチル化アレイ)を行い、個人内で起きている組織間のメチル化状態や遺伝子発現状態の違いにつき検討する。 目的③においては、思春期早発症および遅発症をきたす性成熟異常症例由来末梢血gDNAを用い、性成熟異常をきたすインプリティング異常症(TS14, PWS, SRSなど)の責任領域内の非翻訳領域を含む配列を対象とし、変異解析や構造異常解析を行う。変異や配列の違いが認められた場合、変異の親由来の解析、機能解析(主にin silico解析)を行う。また、変異が認められた症例の内分泌学的データを含む臨床情報を分析し、変異の病原性の有無を判定する。 【期待される成果】 本研究により、IDsの臨床症状発症に直接関わる分子やパスウェイが明らかになることが期待される。また、IDs疾患と類似した臨床症状(成長障害や肥満、発達の遅れなど)をきたし、その遺伝学的原因の明らかではない症例に対して本研究で同定された分子やパスウェイの解析を行うことで、新たな遺伝学的背景を有する疾患を同定できる可能性がある。これらの結果は、共通する分子やパスウェイを治療標的とする創薬研究への発展性を有する。さらに、本研究の成果の一部は、IDsの診療ガイドライン作成・改定・普及を介し、IDs患者及びその家族に還元できる。 | |
レジストリ情報 | ||
対象疾患/指定難病告示番号 | ||
目標症例数 | 特に設定していません | |
登録済み症例数 | 1500 | |
研究実施期間 | 2017年4月~2020年3月 | |
レジストリ名 | ||
レジストリの目的 | 自然歴調査;患者数や患者分布の把握;試料採取;遺伝子解析研究;主治医への情報提供 | |
調査項目 | ||
第三者機関からの二次利用申請可否 | 可 | |
二次利用申請を受けた場合の対応方法 | レジストリを管理している部局(分子内分泌研究部)で協議し、施設内倫理委員会の承認を得て提供する | |
レジストリURL | ||
バイオレポジトリ情報 | ||
生体試料の種類 | DNA;組織;細胞;胎盤 | |
収集サンプル数 | 1500 | |
外部バンクへの寄託 | ||
外部からの使用申請の受け入れ可否 | 部局内、施設内で協議の上、共同研究として使用を受け入れる | |
外部からの使用申請への対応 | レポジトリ管理責任者(分子内分泌研究部長、室長)に申請、部内および施設内倫理員会で協議 | |
検査受け入れ情報 | ||
1 | 検査内容/対象疾患名(あるいは領域名)/指定難病告示番号 | インプリンティング異常症のメチル化解析スクリーニング |
検査方法 | 遺伝子解析 | |
検査実施場所 | ||
保険収載の有無 | なし | |
検査実施費用の確保方法 | 機関(病院等)からの支援;研究費(AMED);研究費(厚生労働科学研究費補助金);研究費(文部科学省の科学研究費) | |
検体検査結果の利用内容 | 診断;合併症の予見;予後の推定;遺伝カウンセリング | |
検体検査の品質・精度管理 | 研究として実施 | |
検査または検査結果に関する相談の受け入れ可否 | 研究班で受け入れ可能 | |
相談方法 | 成育医療研究センター分子内分泌研究部の深見真紀部長またはインプリンティング異常症研究責任者である鏡雅代室長に電子メールで相談。 連絡先などは下記HPを参照。 https://www.ncchd.go.jp/scholar/research/section/endocrinology/ http://nrichd.ncchd.go.jp/endocrinology/ | |
担当者連絡先 | ||
成育医療研究センター分子内分泌研究部 部長 深見真紀(fukami-m●ncchd.go.jp)、室長 鏡雅代(kagami-ms●ncchd.go.jp) |
※メールアドレスが掲載されている場合は、「●」を「@」に置き換えてください。