項目 | 内容 | |
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事業名 | 難治性疾患政策研究事業 | |
研究課題名 | 神経免疫疾患のエビデンスによる診断基準・重症度分類・ガイドラインの 妥当性と患者 QOL の検証 | |
研究代表者名 | 松井真 | |
研究代表者の所属機関名 | 金沢医科大学医学部神経内科学 | |
研究対象疾患名(または疾患領域) | 神経免疫疾患 | |
研究のフェーズ | 疫学研究 | |
研究概要 | 重症筋無力症(MG)、多発性硬化症(MS)・視神経脊髄炎(NMO)、慢性炎症性脱髄性多発根ニューロパチー (CIDP)・多巣性運動ニューロパチー(MMN)などは免疫修飾療法により予後が改善した。しかし、治療薬剤 には高価なものが多く、治療開始のタイミングにも影響するため、神経難病の軽症者の診療における大きな 課題である。本研究では、免疫性神経疾患に関する疫学や病態変遷、治療による疾患アウトカムの変化など を評価するとともに、ガイドライン等の策定が患者 QOL の改善に結びついているかを検証することを調査目 的とした。本班の特徴は、疫学の専門家 3 名と医療経済に明るい研究者 1 名の参加を得ていることである。 第一の目的は、免疫性神経疾患の2大疾患、すなわち各二万人の患者が存在する MG と MS・NMO について、前 回調査から 10 年余りを経た大規模全国調査を行い、患者の予後、経済的負担および QOL が、近年の医療情勢 の中でどのように変化したのかを解析することである。さらに、従来の「治療」ガイドラインに基づいて行 われた診療の実態を明確にすることで、Minds の指針に則った新規「診療」ガイドラインによる QOL のさらな る改善があるかという点について、将来の調査結果と比較・検討する材料を提供する。一方、近年免疫介在 性の病態を有することが判明した疾患として、クロウ・深瀬症候群、アトピー性脊髄炎、アイザックス症候 群、ビッカースタッフ脳幹脳炎、中枢末梢連合脱髄症(CCPD)、特発性肥厚性硬膜炎、自己免疫性脳炎、ステ ィッフパーソン症候群(SPS)、 Lambert-Eaton 筋無力症候群(LEMS)などが挙げられる。このうち CCPD 以下 は未だ実態が不明である。したがって、第二の目的は、これらの疾患の疫学情報を整えることである。クロ ウ・深瀬症候群とCCPDについては、実用化研究班と連携して現行診断基準と重症度分類の妥当性を検証する。 LEMS は MG と同時並行して全国調査を行い、自己免疫性脳炎と SPS は、前政策研究班から引き続き全国調査を 実施して疾患の実態を明らかにする。上記いずれの疾患についても、最終的にはガイドラインの策定や改訂 に資することが目的である。本研究は、厚生労働省の政策が、経済的負担も含めた患者 QOL にどのような変 化をもたらしているかを明らかにできる点でユニークである。国内外に類似の研究は皆無である。 | |
レジストリ情報 | ||
対象疾患/指定難病告示番号 | クロウ・深瀬症候群/16 | |
目標症例数 | 100 | |
登録済み症例数 | 80 | |
研究実施期間 | 2016年4月~ | |
レジストリ名 | クロウ・深瀬症候群の患者登録システム | |
レジストリの目的 | 自然歴調査;患者数や患者分布の把握;疫学研究;治験またはその他の介入研究へのリクルート;登録患者への情報提供 | |
調査項目 | 運動機能、VEGF値、治療内容 | |
第三者機関からの二次利用申請可否 | 可 | |
二次利用申請を受けた場合の対応方法 | 2次利用の手順について、以下に定める。 1)外部の研究機関が2次利用を希望する際には、研究の目的及び計画について、事務局に申請する。研究計画は当該研究機関の倫理委員会の承認を受けていることを前提とする。 2)申請された研究事業の2次利用の可否を、登録情報利用・情報提供審査委員会にて審議する。 3)2)で承認された研究事業の実施に際し、必要なデータを事務局が抽出し、該当研究機関に提供する。但し、提供は匿名化された臨床情報に限定し、個人識別情報及び対応表は提供しない。 4)3)に際し、被験者で口頭等によりインフォームド・コンセントを取得し、記録に残すことを試みる。所定の手続きで、インフォームド・コンセントの取得が困難な際には、提供対象が匿名化された既存資料であるため、インフォームド・コンセントの手続きを省略する。 | |
レジストリURL | https://www.m.chiba-u.ac.jp/dept/neurol/crowe/ | |
バイオレポジトリ情報 | ||
なし | ||
検査受け入れ情報 | ||
なし | ||
担当者連絡先 | ||
千葉大学大学院医学研究院 脳神経内科学 三澤園子(sonoko.m●mb.infoweb.ne.jp) |
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