項目 | 内容 | |
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事業名 | 難治性疾患実用化研究事業 | |
研究課題名 | 植込型補助人工心臓装着後の出血性合併症予知法および予防法の確立に関する研究 | |
研究代表者名 | 齋木佳克 | |
研究代表者の所属機関名 | 国立大学法人東北大学大学院・大学院医学研究科・心臓血管外科学分野 | |
研究対象疾患名(または疾患領域) | 特発性拡張型心筋症、肥大型心筋症、後天性フォンウィルブランド症候群 | |
研究のフェーズ | 臨床試験 | |
研究概要 | 特発性拡張型心筋症等によって心機能が極度に低下した症例でも、小型化され体内植込が可能となった補助人工心臓装着によって退院可能となった。2011年に我が国でも植込型補助人工心臓が心臓移植までの橋渡し治療として保険償還され、以来症例は急増し2015年には約140例がその治療を受けた。その主要合併症としては血栓、感染、出血が知られており、出血は約30%の症例に生じている。この出血の主因がポンプ内に発生する過度のずり応力によって生じる止血因子フォンウィルブランド因子(VWF)高分子多量体の過剰分解に起因する止血異常症、後天性フォンウィルブランド症候群(AVWS)、であることが最近明らかになった。しかしこれまでVWF多量体には確立された定量法が存在せず、そのため補助人工心臓ではその高分子多量体がどの程度減少するのか、どの程度減少すれば出血リスクとなるのか等ほとんど解っていない。そこで本研究ではこれらに対するエビデンスの構築を目的として、わが国の主要な人工心臓診療施設が参加するオールジャパン体制で、2年間に約200例の新規植込型補助人工心臓装着例を登録して前向きに評価し、植込型補助人工心臓後のAVWSの重症度、そしてAVWS重症度と出血性合併症発症の関係を明らかにする。なお、本研究ではAVWSの血液学的重症度は連携する厚生労働省難治性疾患政策研究事業として採択された研究「循環器難病に随伴する後天性フォンウィルブランド症候群の診断基準・重症度分類の確立に関する研究」によって標準化・定量化されたVWF多量体解析法を用いる。そして得られたエビデンスをもとに、この厚生労働省研究事業と連携して、植込型補助人工心臓装着後の出血性合併症予知指標を確立し、予防策を構築して診療指針に反映させる。補助人工心臓後には血栓症予防のため抗血栓療法が標準的に施行されるが、本研究成果によっては、重症AVWS例には抗血栓療法の強度を減弱させる方が良いという結果を提示できるかもしれない。また、米国ペンシルベニア大との共同研究を通じて、欧米人おける植込型補助人工心臓後のAVWSの重症度や出血性合併症の発生状況を比較して民族間の特徴を明らかにする。さらに本研究成果としてAVWS重症度と出血性合併症発症の関係が明らかになれば、そのデータは新規補助人工心臓開発において貴重な参考データとして活用されるようになるであろう。 | |
レジストリ情報 | ||
なし | ||
バイオレポジトリ情報 | ||
生体試料の種類 | 血漿・血清 | |
収集サンプル数 | 200 | |
外部バンクへの寄託 | ||
外部からの使用申請の受け入れ可否 | 不可 | |
外部からの使用申請への対応 | ||
検査受け入れ情報 | ||
1 | 検査内容/対象疾患名(あるいは領域名)/指定難病告示番号 | 後天性フォンウィルブランド症候群 |
検査方法 | 生化学検査 | |
検査実施場所 | 医療機関内;研究室内 | |
保険収載の有無 | なし | |
検査実施費用の確保方法 | 研究費(AMED) | |
検体検査結果の利用内容 | 診断;合併症の予見;重症度の判定;予後の推定 | |
検体検査の品質・精度管理 | 研究として実施 | |
検査または検査結果に関する相談の受け入れ可否 | 受け入れ不可 | |
相談方法 | ||
担当者連絡先 | ||
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