項目 | 内容 | |
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事業名 | 難治性疾患実用化研究事業 | |
研究課題名 | 大規模臨床、ゲノム、不死化細胞リソースを基盤としたオミックス解析による孤発性ALS治療法開発研究 | |
研究代表者名 | 祖父江元 | |
研究代表者の所属機関名 | 名古屋大学 | |
研究対象疾患名(または疾患領域) | 筋萎縮性側索硬化症 | |
研究のフェーズ | ゲノム・オミックス解析研究 | |
研究概要 | 筋萎縮性側索硬化症(ALS)は代表的な神経難病であり、我が国の患者数は約1万人である。5-10%を占める家族性ALSの原因遺伝子は数多く判明し、モデル系がつくられ、病態を担う標的分子同定から治療開発への方法論は確立されてきている。一方大部分を占める孤発性ALSの病態関連遺伝子・分子同定と治療開発の方法は未確立であり、有効な治療法、予防法は見出されていない。 我々はALS患者の大規模コホート(JaCALS)に、ALS患者1630例の前向き臨床情報、ゲノムDNA、不死化リンパ球、孤発性ALS患者1200例のSNPアレイ、850例のエクソームデータを蓄積している。また、医師主導型治験を完遂した実績があり、臨床試験の実施基盤を有する。拠点を構成する東北メディカルメガバンク(ToMMo)には2049例の健常人全ゲノム配列、不死化リンパ球の蓄積があり、オミックス解析基盤を有する。理研統合生命医科学研究センターではBiobank Japanの孤発性ALS 700例と1万例以上のコントロールのゲノムを活用した解析が可能である。慶応大学生理学では不死化リンパ球から患者由来iPS細胞を作成し、運動ニューロン等を分化誘導し、薬剤スクリーニングや各種オミックス解析を行う基盤を有する。本研究はこれら拠点が緊密に連携し、孤発性ALSの発症、進行、予後、病像と関連する遺伝子多型を同定し、関連する遺伝子発現の動き、増減を探索同定し、それらを修飾する薬剤の探索と検証を行い、臨床試験につなげることを目的とする。早期診断や病態把握に役立つバイオマーカーの開発も行う。 2019年度は大規模前向き臨床情報とSNPアレイとの統合解析によって既に抽出された孤発性ALSの発症、進行、予後、病型に関連するSNPs、構造多型の検証を行う。ToMMoの健常人不死化リンパ球によりトランスクリプトーム、メタボロームプロファイルを作成する。 ALSについて90%以上の高率に経過観察された大規模前向き臨床情報とゲノム、不死化リンパ球および大規模健常人全ゲノム配列、オミックスデータの統合拠点は世界にも類例が無い。さらにiPS細胞拠点とBiobankによるバリデーション体制により、孤発性神経難病の治療開発に新たなパラダイムを示す。 | |
レジストリ情報 | ||
対象疾患/指定難病告示番号 | ALS | |
目標症例数 | 3000 | |
登録済み症例数 | 1740 | |
研究実施期間 | 2017年4月~2023年3月 | |
レジストリ名 | JaCALS | |
レジストリの目的 | 自然歴調査;患者数や患者分布の把握;治験またはその他の介入研究へのリクルート;治験対照群としての活用;製造販売後調査への活用;試料採取;バイオマーカーの探索;遺伝子解析研究;登録患者への情報提供;主治医への情報提供 | |
調査項目 | 経時的臨床所見、重症度スケールの推移、気管切開などのイベント情報、生存情報 | |
第三者機関からの二次利用申請可否 | 体制整備検討中 | |
二次利用申請を受けた場合の対応方法 | 体制整備検討中 | |
レジストリURL | https://www.jacals.jp/ | |
バイオレポジトリ情報 | ||
生体試料の種類 | DNA;細胞 | |
収集サンプル数 | 1700 | |
外部バンクへの寄託 | ||
外部からの使用申請の受け入れ可否 | 体制整備検討中 | |
外部からの使用申請への対応 | 体制整備検討中 | |
検査受け入れ情報 | ||
なし | ||
担当者連絡先 | ||
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