項目 | 内容 | |
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事業名 | 難治性疾患実用化研究事業 | |
研究課題名 | 内耳遺伝子治療法による遺伝性難聴の根本的治療法の開発 | |
研究代表者名 | 神谷和作 | |
研究代表者の所属機関名 | 順天堂大学 | |
研究対象疾患名(または疾患領域) | 遺伝性難聴 | |
研究のフェーズ | 非臨床試験 | |
研究概要 | GJB2(Connexin26)変異型難聴は世界最大の遺伝性難聴型として知られており、Connexin26で構成されるギャップ結合の機能異常により発症する。本研究では当グループのAMED事業(難治性疾患実用化)の継続として同疾患への遺伝子治療法の臨床応用のための技術開発を行う。 これまでの研究では幼若マウス内耳へのアデノ随伴ウィルス(AAV)での遺伝子治療によりGJB2変異型難聴疾患モデルマウスの聴力回復に初めて成功した(Iizuka, Hum Mol Genet, 2015, 朝日新聞、NHKニュース等)。幼若マウスの内耳はヒトでは胎生期に相当するため、ヒト成体内耳に相当する成熟マウスでの聴力回復が臨床応用のために期待されているが、従来法では十分な効果には至らず新たな投与技術やベクター等の改良法の開発が必要とされている。最近、海外からAAV2の改良型、ANC80L65ベクターでの高効率の内耳遺伝子治療の成果が相次いで発表され話題となっているが、同ベクターでのGJB2遺伝子治療実験は未だ報告されていない。我々は同ベクターへGJB2遺伝子を導入したANC80L65-Gjb2を開発し、最適な投与法を検討している。プロモーター等の改変により安全性に配慮した最適ベクターを選抜する予定である。内耳投与技術の検討では半規管からの外リンパ液還流法により、従来の50倍の投与量と遠隔部への拡散を可能とする方法を開発した。また、これまでのAMED事業ではiPS細胞からGJB2変異型難聴のモデル細胞である内耳ギャップ結合形成細胞の開発に成功した(Fukunaga, Stem Cell Reports, 2016, 読売新聞他、国際特許出願済)。同技術により同疾患患者のiPS細胞からもモデル細胞を作製し、GJB2遺伝子治療の有効性・安全性を患者細胞で評価することが可能となった。現在、日本人に典型的なGJB2変異iPS細胞の収集を行っている。同時にこれらの典型的GJB2変異に対応したGJB2変異型ゲノム編集マウスの開発も進めている。 本研究では上記の技術を応用し、GJB2変異型難聴の標的である内耳ギャップ結合形成細胞とゲノム編集マウスを活用した内耳投与技術やベクターの改良を行い、有効性・安全性を向上させることによりGJB2遺伝子治療による聴力回復のための非臨床POCの確保を目指す。 | |
レジストリ情報 | ||
なし | ||
バイオレポジトリ情報 | ||
生体試料の種類 | iPS細胞 | |
収集サンプル数 | 4 | |
外部バンクへの寄託 | ||
外部からの使用申請の受け入れ可否 | 検討中 | |
外部からの使用申請への対応 | ||
検査受け入れ情報 | ||
なし | ||
担当者連絡先 | ||
順天堂大学 神谷和作 kkamiya●juntendo.ac.jp |
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