項目 | 内容 | |
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事業名 | 難治性疾患実用化研究事業 | |
研究課題名 | レジストリと連携した筋強直性ジストロフィーの自然歴およびバイオマーカー研究 | |
研究代表者名 | 高橋正紀 | |
研究代表者の所属機関名 | 大阪大学 | |
研究対象疾患名(または疾患領域) | 筋強直性ジストロフィー | |
研究のフェーズ | エビデンス創出研究 | |
研究概要 | 筋強直性ジストロフィー(DM)は成人では最も頻度の高い遺伝性筋疾患であり、有病率は10万人当たり8人程度と、本邦には1万人近い患者が存在すると推測される。DMの臨床的特徴は、重症度と臨床症状の幅広さである。そのため、どのような症状進行経過を取り、どのような症例がどのような合併症で死に至るのかが不明で、経過や予後の予測が極めて困難である。このように患者の自然歴がはっきりしないという現状は、比較的軽症の患者を対象とした治療開発研究はもちろん、進行例の患者の疾病管理においても解決が必要な重大な課題である。本研究では実現可能性を十分に考慮した、前向き臨床研究を二つ行い、まだ十分に明らかでない自然歴や予後についてのエビデンスを創出する。また、併せてバイオマーカーや評価法の有用性の確立を目指す。 非進行例の自然歴研究は、開発製薬企業が参画し計画立案されたものであり、患者レジストリ(Remudy)と連携し、筋ジストロフィー臨床試験ネットワーク(MDCTN)を活用し行うのが特徴である。成果は、患者はもちろんのこと、治験計画など開発研究推進に直結することが期待される。また、進行例の前向き研患者リクルートがすでに進んでいる「筋強直性ジストロフィーに対する非侵襲性人工呼吸療法の効果に関する多施設共同臨床研究」の長期継続試験に追加で行う。バイオマーカー・評価法については、中枢神経系を中心に画像・心理の専門家が参画し行う。さらに、脳内タウ蓄積のPETイメージングといった、探索的課題にも取り組む。また、ゲノムサンプルの収集を行い、本邦にこれまでなかったDM患者サンプルのレポジトリ構築も開始し、修飾遺伝因子の探索に用いる。 海外でも治験が計画されるにあたり、患者評価指標(アウトカムメジャー)や自然歴についての研究が行われつつある。横断研究では不十分で前向きデータの収集が必要な状況である。そのため、欧州でPHENODM1研究などが行われている。本邦はもちろんのことアジア人を対象とした、自然歴の前向き研究はこれまで行われていない。企業も立案に参画し、治療開発も念頭に置いた自然歴研究はDMの治療開発を促進することが直接効果として期待される。また、患者サンプルのレポジトリ構築が開始され、今後患者レジストリと連携したものになることにより、今後の開発研究の促進が期待される。 | |
レジストリ情報 | ||
対象疾患/指定難病告示番号 | 筋強直性ジストロフィー/113 | |
目標症例数 | なし | |
登録済み症例数 | 1109 例 | |
研究実施期間 | 2014年10月~未定 | |
レジストリ名 | 神経・筋疾患患者登録センター(Remudy) | |
レジストリの目的 | 自然歴調査;患者数や患者分布の把握;疫学研究;治験またはその他の介入研究へのリクルート;登録患者への情報提供;主治医への情報提供 | |
調査項目 | 患者背景、診断名、現在の運動機能、車いす使用開始年齢、歩行能力、心電図所見、心臓合併症治療の内容、呼吸機能、人工呼吸器使用の有無、嚥下障害、白内障手術歴、臨床試験参加希望の有無、患者さんご本人の同意能力、遺伝子診断の方法、遺伝子診断の結果、記入担当医師所属施設、記入担当医師 | |
第三者機関からの二次利用申請可否 | 可 | |
レジストリの企業利用について | 企業が利用することについて患者の同意を取得済み | |
二次利用申請を受けた場合の対応方法 | 運営委員会および登録情報提供審査委員会の承認を得て提供する | |
レジストリURL | http://www.remudy.jp/myotonic/index.html | |
バイオレポジトリ情報 | ||
生体試料の種類 | 血漿・血清;DNA | |
収集サンプル数 | 約100 | |
生体試料の登録例数 | 80 | |
DNA登録例数 | 80 | |
全ゲノム解析済み症例数 | 0 | |
全エキソーム解析済み症例数 | 0 | |
外部バンクへの寄託 | 未定 | |
外部からの使用申請の受け入れ可否 | ||
外部からの使用申請への対応 | ||
担当者連絡先 | ||
大阪大学 高橋正紀 |
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