項目 | 内容 | |
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事業名 | 難治性疾患実用化研究事業 | |
研究課題名 | シヌクレイン変異によるパーキンソン病の病因と病態の理解に基づく新規治療法の開発 | |
研究代表者名 | 広常真治 | |
研究代表者の所属機関名 | 大阪市立大学・大学院医学研究科 | |
研究対象疾患名(または疾患領域) | パーキンソン病 | |
研究のフェーズ | 病態解明研究;シーズ探索研究 | |
研究概要 | アルファシヌクレインの変異は家族性パーキンソン病の原因となっているが、アルファシヌクレインの変異がドーパミン作動性神経の変性にいたる分子機構は不明であり、治療法も対症的なもので病勢を抑える治療法はまだ確立されていない。我々は、アルファシヌクレインが微小管結合タンパク質として機能し、細胞内物質輸送で重要な役割を果たしている事を発見した。逆に細胞内物質輸送の破綻がアルファシヌクレインの神経細胞内での凝集塊の形成に寄与することも明らかとした。一方で、アルファシヌクレインは中枢神経系で幅広く発現しているのに対して病変は黒質、青斑核のドーパミン作動性神経に比較的限定している。我々は、アルファシヌクレインとチロシンヒドロキシラーゼが酵素活性依存的に凝集塊を形成することを発見した。そこで我々は、チロシンヒドロキシラーゼによるアルファシヌクレインの異常なタンパク質修飾が凝集塊形成を促進し、神経細胞変性の原因となると考え、以下の計画でその分子機構の解明と治療法確立に向けた取り組みを申請することを決断した。(1)チロシンヒドロキシラーゼによるアルファシヌクレインの修飾部位の決定と変性アルファシヌクレインの細胞内の動態解析。(2)アルファシヌクレインの修飾部位を特異的に認識するモノクロナール抗体作成とその応用。(3)カルパイン阻害剤・SNJ1945による神経細胞における細胞内物質輸送の促進効果が神経保護効果として働くことを神経細胞レベル、アルファシヌクレインの変異モデルマウスを用いて解析する。 この研究計画によりアルファシヌクレインの変異による家族性パーキンソン病の発症メカニズムの解明が期待されるだけでなく、アルファシヌクレインの修飾部位を認識するモノクロナール抗体作製によりパーキンソン病診断マーカーの創出、さらには新たな治療戦略の確立に資することができる。 | |
レジストリ情報 | ||
なし | ||
バイオレポジトリ情報 | ||
生体試料の種類 | 組織 | |
収集サンプル数 | 10 | |
外部バンクへの寄託 | ||
外部からの使用申請の受け入れ可否 | 不可 | |
外部からの使用申請への対応 | ||
検査受け入れ情報 | ||
なし | ||
担当者連絡先 | ||
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