項目 | 内容 | |
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事業名 | 難治性疾患政策研究事業 | |
研究課題名 | 多中心性細網組織球症の疫学および治療法に関する調査研究 | |
研究代表者名 | 西田佳弘 | |
研究代表者の所属機関名 | 名古屋大学医学部附属病院 | |
研究対象疾患名(または疾患領域) | 多中心性細網組織球症 | |
研究のフェーズ | 疫学研究 | |
研究概要 | 多中心性細網組織球症はICD10コードではエルドハイム・チェスタ-病と同じく「その他の組織球症候群」に分類されているが、日本だけでなく世界的に疫学は不明とされている。破壊性多発性関節炎と皮膚粘膜病変を特徴とするが、全身性炎症性の疾患であるため、肺を初めとする内臓も冒される。疾患が認識されていないことから他の組織球増殖性疾患と誤診されて不適切な診療を受ける例(Nishida et al, Rheumatology 2017)があり、また治療法が確立されていないために様々な治療法が各施設で試され、その中で治療に抵抗してQOL低下や長期療法を要する例が少なくない(Tariq S et al, SpringerPlus 2016)。また30代発症が多いとされるが3.5歳で発症した報告があり(Jha VK et al, Pediatrics 2016)、小児から成人まであらゆる年代に発症する可能性がある。申請者施設で治療している症例では、前医で長期間にわたって誤診され、紹介後に各種治療法を実施しているが関節破壊が進み、3関節の人工関節置換、手指は著明な機能障害の状態で肢体不自由身体障害2級認定の状態である(Nishida et al, Rheumatology 2017)。本研究では、本疾患の疫学および現在本邦で実施されている治療法調査を、診療する可能性の高い整形外科(リウマチ科含む)、皮膚科、小児科、そして病理診断科を通して全国的に実施し、本邦における多中心性細網組織球症の疫学と治療法の実態を明らかにし、本疾患の情報を広く発信することを目的とする。 本研究では(i)研究代表施設の倫理委員会で本疾患の疫学および治療法調査研究の承認を受け(令和元年度)、(ii)皮膚科(分担者秋山)、小児科(分担者奥野)、整形外科・リウマチ科(代表者西田・分担者川井)、病理診断科(分担者小田)における本疾患の疫学調査を実施(令和元年度)、治療法についても同様に調査する(令和2年度)。(iii)国立がん研究センターの希少疾患ホットラインデータ調査(分担者川井)(令和元-2年度)、(iv)調査結果を各関連学会、難病情報センターホームページを通して発信する(令和2年度)。 全国での疫学調査、治療方法・成績調査は疫学研究に関する倫理指針、臨床研究に関する倫理指針に準拠して実施する。 | |
レジストリ情報 | ||
なし | ||
バイオレポジトリ情報 | ||
なし | ||
検査受け入れ情報 | ||
なし | ||
担当者連絡先 | ||
名古屋大学医学部附属病院 西田佳弘 |
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