項目 | 内容 | |
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事業名 | 難治性疾患政策研究事業 | |
研究課題名 | 角膜難病の標準的診断法および治療法の確立を目指した調査研究 | |
研究代表者名 | 西田幸二 | |
研究代表者の所属機関名 | 国立大学法人大阪大学 | |
研究対象疾患名(または疾患領域) | 前眼部形成異常、無虹彩症、膠様滴状角膜ジストロフィー、Fuchs角膜内皮ジストロフィ、眼類天疱瘡 | |
研究のフェーズ | 疫学研究;診療ガイドライン作成等 | |
研究概要 | 人間は外界情報の80%以上を視覚から得ていると言われており、その機能低下はたとえ軽度であっても患者の生活の質や労働力の低下を来し、医療費や社会福祉費の増大に繋がる。 本研究では角膜疾患のなかでも特に重症で希少性の高い疾患として、前眼部形成異常、無虹彩症、膠様滴状角膜ジストロフィー、Fuchs角膜内皮ジストロフィー、眼類天疱瘡の6疾患を対象とする。これらはいずれも原因ないし病態が明らかでなく、効果的な治療方法がいまだ確立しておらず、著しい視力低下を来すため重点的に対策を講じる必要がある疾患である。このうち無虹彩症と前眼部形成異常の2疾患については平成28年度に、膠様滴状角膜ジストロフィーについては令和元年度に指定難病に認定された。また眼類天疱瘡については既に指定難病となっている類天疱瘡に含まれる形とするよう皮膚科と連携して調整を行っているところである。 本研究では、研究期間の3年間を通して関連学会との連携のもと、これら対象疾患についてMindsガイドラインに準拠したエビデンスに基づく診療ガイドラインを作成することを目的とする。また疾患レジストリの構築と解析を通じて、これまでに作成された診断基準、重症度分類をより質の高いものに改訂し、学会年会や学会ホームページを通じてこれらの成果を医師や患者ならびに広く国民に普及・啓発活動を行うこととする。また患者の療養生活の改善に供するため、患者の視覚の質(Quality of Vision: QOV)を検討し、どのような補助が患者の療養やQOLの改善に有用かを提案したいと考えている。さらに早期診断のための体制の構築、適切な診療を適切な施設で提供するための体制の構築などについても関連学会と連携して早期の実現を目指す。また基礎臨床を問わず他領域の学会とも積極的に連携して希少難治性角膜疾患の病態解明、治療法の開発に貢献することとする。これにより希少難治性角膜疾患に対する診療の均てん化が図れ、また患者のQOVの実態調査に基づいた患者療養生活環境改善への提案、早期診断や適切な診療施設への誘導等による診療レベルの向上なども併せて、我が国における難治性角膜疾患の予後の大幅な改善が期待できると考えている。 | |
レジストリ情報 | ||
対象疾患/指定難病告示番号 | 前眼部形成異常/328 無虹彩症/329 膠様滴状角膜ジストロフィー/332 Fuchs角膜内皮ジストロフィー 眼類天疱瘡 | |
目標症例数 | 前眼部形成異常:100 無虹彩症:100 膠様滴状角膜ジストロフィー:100 Fuchs角膜内皮ジストロフィー:200 眼類天疱瘡:50 | |
登録済み症例数 | 前眼部形成異常:12 無虹彩症:30 膠様滴状角膜ジストロフィー:23 Fuchs角膜内皮ジストロフィー:43 眼類天疱瘡:3 | |
研究実施期間 | 2017年4月~2020年3月 | |
レジストリ名 | 前眼部形成異常の疾患レジストリ 無虹彩症の疾患レジストリ 膠様滴状角膜ジストロフィーの疾患レジストリ Fuchs角膜内皮ジストロフィーの疾患レジストリ 眼類天疱瘡の疾患レジストリ | |
レジストリの目的 | 自然歴調査;患者数や患者分布の把握;疫学研究;遺伝子解析研究;登録患者への情報提供;主治医への情報提供 | |
調査項目 | 患者基本情報(年齢、性別等)、診療情報(家族歴、視力等)、治療歴、診断基準に関する事項、重症度等 | |
第三者機関からの二次利用申請可否 | 不可 | |
二次利用申請を受けた場合の対応方法 | ||
レジストリURL | ||
バイオレポジトリ情報 | ||
生体試料の種類 | DNA;組織 | |
収集サンプル数 | 45 | |
外部バンクへの寄託 | ||
外部からの使用申請の受け入れ可否 | 不可 | |
外部からの使用申請への対応 | ||
検査受け入れ情報 | ||
1 | 検査内容/対象疾患名(あるいは領域名)/指定難病告示番号 | 遺伝子検査/無虹彩症/329、遺伝子検査/膠様滴状角膜ジストロフィー/332、遺伝子検査/Fuchs角膜内皮ジストロフィー |
検査方法 | 遺伝子解析 | |
検査実施場所 | 研究室内 | |
保険収載の有無 | なし | |
検査実施費用の確保方法 | 研究費(厚生労働科学研究費補助金) | |
検体検査結果の利用内容 | 診断 | |
検体検査の品質・精度管理 | 研究として実施 | |
検査または検査結果に関する相談の受け入れ可否 | 受け入れ不可 | |
相談方法 | ||
担当者連絡先 | ||
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