項目 | 内容 | |
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事業名 | 難治性疾患実用化研究事業 | |
研究課題名 | 非典型溶血性尿毒症症候群(aHUS)の複合的アプローチによる診断と治療向上に関する研究 | |
研究代表者名 | 加藤秀樹 | |
研究代表者の所属機関名 | 東京大学 | |
研究対象疾患名(または疾患領域) | 腎臓、小児科、遺伝学 | |
研究のフェーズ | 病態解明研究;疫学研究;バイオマーカー・診断薬の開発研究 | |
研究概要 | 補体は、刺胞動物、節足動物から哺乳類に至るまで保存され、炎症を惹起し自己細胞を防御するシステムである。溶血性尿毒症症候群(HUS)は1950年台から知られ、志賀毒素産生大腸菌による食中毒を契機として発症し、溶血性貧血、血小板減少、腎障害を呈し、現在でも集団発生しニュースとなる疾患である。 一方で食中毒を呈さずにHUSと全く同じ症状を呈し、家族歴、再発歴を有する患者が存在し、非典型溶血性尿毒症症候群(aHUS)と呼ばれていた。1998年に初めて補体CFHが原因遺伝子であることが報告され、現在までに8つの補体系因子が原因遺伝子として同定されている。本邦では2008年に初のaHUS患者が報告され、以後次々と症例報告がなされ、約150名がaHUSと診断されていると推測される。aHUSの類似疾患である血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)を研究していた奈良県立医科大学輸血部藤村吉博前教授の元で多数の患者が診断されてきたが、最終的には腎障害が問題となること、臨床的な鑑別・解析が必要であることから、aHUSに関しては東京大学腎臓・内分泌内科で診断、病態解明、臨床コンサルテーション、疫学解析を引き継ぎ、約120名の患者コホート、患者サンプルを有し、本邦で唯一、最大の研究組織である。 本疾患は多くの問題点をかかえた疾患であり、1)確定診断に必須の遺伝子診断が保険適応ではなく、二次性のTMA疾患からも遺伝子異常の報告例があり、遺伝子診断を行わなければ鑑別が不可能であること、2)原因の特定できないaHUS患者が約4割存在し、未知の原因遺伝子が存在すると考えられる事、3)病的と思われる遺伝子異常が同定されても変異の機能的解析まではなされていないため検証が十分でない事、また近年遺伝子診断の誤診が問題となっている事、4)迅速に実施でき、感度・特異度が報告されたバイオマーカーが確立していない事、5)希少疾患自体の疫学的な解析手法が確立していない事、6)本来は予後良好・不良な原因遺伝子があるが、治療のエビデンスが乏しく、非常に高額な生物製剤が漫然と長期に投与され、患者のQOLも妨げていること、が挙げられる。 本課題は、これらの問題を解決するものであり、厚生労働政策的な意義は大きく、遺伝学的、蛋白質学的、細胞生物学的、疫学的解析による複合的なアプローチから、本邦独自の診療ガイドラインに資するエビデンスの発信を目的とする。 | |
レジストリ情報 | ||
対象疾患/指定難病告示番号 | 109/非典型溶血性尿毒症症候群 | |
目標症例数 | 300 | |
登録済み症例数 | 200 | |
研究実施期間 | 2014年9月~ | |
レジストリ名 | UHCTAcress(臨床研究用症例登録割付・データ収集管理システム) | |
レジストリの目的 | 自然歴調査;患者数や患者分布の把握;疫学研究;治験またはその他の介入研究へのリクルート;治験対照群としての活用;バイオマーカーの探索;遺伝子解析研究;登録患者への情報提供;主治医への情報提供 | |
調査項目 | 自然史の観察 | |
第三者機関からの二次利用申請可否 | 可 | |
二次利用申請を受けた場合の対応方法 | ||
レジストリURL | http://www.todai-jinnai.com/iryou/ahus | |
バイオレポジトリ情報 | ||
生体試料の種類 | 血漿・血清;DNA;組織 | |
収集サンプル数 | 100 | |
外部バンクへの寄託 | 0 | |
外部からの使用申請の受け入れ可否 | 可 | |
外部からの使用申請への対応 | 腎病理については共同研究を実施ししている | |
検査受け入れ情報 | ||
1 | 検査内容/対象疾患名(あるいは領域名)/指定難病告示番号 | 遺伝子/非典型溶血性尿毒症症候群 |
検査方法 | ||
検査実施場所 | ||
保険収載の有無 | ||
検査実施費用の確保方法 | 研究費(AMED) | |
検体検査結果の利用内容 | 診断;治療選択(対症療法以外);合併症の予見;重症度の判定;予後の推定;治療効果の推定;遺伝カウンセリング | |
検体検査の品質・精度管理 | 研究として実施 | |
検査または検査結果に関する相談の受け入れ可否 | 研究班で受け入れ可能 | |
相談方法 | http://www.todai-jinnai.com/iryou/ahus | |
2 | 検査内容/対象疾患名(あるいは領域名)/指定難病告示番号 | 血液蛋白/非典型溶血性尿毒症症候群 |
検査方法 | ||
検査実施場所 | ||
保険収載の有無 | ||
検査実施費用の確保方法 | 研究費(AMED) | |
検体検査結果の利用内容 | 診断;治療選択(対症療法以外);合併症の予見;重症度の判定;予後の推定;治療効果の推定;遺伝カウンセリング | |
検体検査の品質・精度管理 | 研究として実施 | |
検査または検査結果に関する相談の受け入れ可否 | 研究班で受け入れ可能 | |
相談方法 | http://www.todai-jinnai.com/iryou/ahus | |
3 | 検査内容/対象疾患名(あるいは領域名)/指定難病告示番号 | 血中抗体値/非典型溶血性尿毒症症候群 |
検査方法 | ||
検査実施場所 | ||
保険収載の有無 | ||
検査実施費用の確保方法 | 研究費(AMED) | |
検体検査結果の利用内容 | 診断;治療選択(対症療法以外);合併症の予見;重症度の判定;予後の推定;治療効果の推定;遺伝カウンセリング | |
検体検査の品質・精度管理 | 研究として実施 | |
検査または検査結果に関する相談の受け入れ可否 | 研究班で受け入れ可能 | |
相談方法 | http://www.todai-jinnai.com/iryou/ahus | |
担当者連絡先 | ||
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