項目 | 内容 | |
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事業名 | 難治性疾患実用化研究事業 | |
研究課題名 | 軟骨無形成症の疾患モデルの確立、病態解明、そして治療薬の探索 | |
研究代表者名 | 妻木範行 | |
研究代表者の所属機関名 | 京都大学 | |
研究対象疾患名(または疾患領域) | 軟骨無形成症 | |
研究のフェーズ | シーズ探索研究;非臨床試験 | |
研究概要 | 線維芽細胞増殖因子受容体3(FGFR3)遺伝子の機能獲得変異は、軟骨形成異常症を起こす。FGFR3軟骨形成異常症には、同遺伝子上の変異部位の違いにより、低身長を主訴とする軟骨無形成症(Achondroplasia, ACH)および、胸郭低形成による出生時に重症の呼吸障害を示すタナトフォリック骨異形成症(Thanatophoric dysplasia, TD)などがある。根治する治療法は無く、病態を改善する薬剤の開発が望まれている。薬を実用化するためには、1)その薬の作用機序を調べること、2)有効性をもたらす曝露量を求め、その量での毒性(副作用)を評価して、どの程度のマージンをとれるかを評価すること、が必要である。評価に使う疾患モデルには、1)細胞株、2)トランスジェニックマウスモデル、3)疾患iPS細胞モデルがあり、それぞれ長所と短所を持つ。トランスジェニックマウスモデルは病態再現に限界があり、またヒト病変に有効な暴露量がわからない、疾患iPS細胞モデルでは培養実験のデータに限られる、という短所がある。本年度は、病態をより忠実に再現するノックインマウスモデルの作製を引き続き行った。また、疾患iPS細胞由来成長軟骨xenograftモデルを樹立し、報告した(Kimura et al., Osteoarthritis and Cartilage, 2018)。ACHおよびTD由来iPS細胞からスタチン存在下に軟骨を作製し、免疫不全マウスの皮下に移植したところ、患者軟骨で見られる病態を持つ成長軟骨板をマウス体内に再現することができた。このマウスに候補薬剤を全身投与したところ病態が改善した。これらのモデルを用い、スタチンおよび他の薬剤・化合物の中から、有効性を示す候補薬を絞り、実用化を目指す。現在、候補薬について疾患マウスモデルと疾患iPS細胞モデルを用いて有効性を調べている。 | |
レジストリ情報 | ||
なし | ||
バイオレポジトリ情報 | ||
生体試料の種類 | 細胞 | |
収集サンプル数 | 2 | |
外部バンクへの寄託 | ||
外部からの使用申請の受け入れ可否 | 不可 | |
外部からの使用申請への対応 | ||
検査受け入れ情報 | ||
なし | ||
担当者連絡先 | ||
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