項目 | 内容 | |
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事業名 | 難治性疾患実用化研究事業 | |
研究課題名 | ムコ多糖症Ⅱ型の造血幹細胞を標的とした遺伝子治療法の実用化研究 | |
研究代表者名 | 大橋十也 | |
研究代表者の所属機関名 | 東京慈恵会医科大学 | |
研究対象疾患名(または疾患領域) | ムコ多糖症Ⅱ型(ハンター病) | |
研究のフェーズ | シーズ探索研究 | |
研究概要 | 【対象疾患】ムコ多糖症II型(MPSⅡ)はイズロン酸-2-スルファターゼ(IDS)の欠損により全身にグリコサミノグリカン(GAG)が蓄積し、中枢神経、骨、心臓等の障害を呈し、重症例は10代で死に到る。既存の治療法には酵素補充療法(ERT)、造血幹細胞移植(HSCT)がある。ERTは中枢神経障害に効果がない、高額である(20kgの患者で年間約4500万円)、毎週の点滴が必要などの深刻な課題があり、HSCTも中枢神経系に効果が少ない、十分なドナーが得られないなどの課題がある。 【研究の目的】遺伝子治療法は既存の治療法の欠点を補う可能性があり、我々は、MPSⅡモデルマウスを用いて、造血幹細胞を標的としたレンチウイルスベクターによる遺伝子治療法(以下、本法)が、血中に大量のIDSを持続的に供給し、造血幹細胞より分化したミクログリアが脳内へ移行する事などにより、MPSⅡの脳内GAGを減少させる事を世界に先駆け発見した。また、本法は生涯に一度の治療で十分な効果が期待できる可能性があり、患者負担の軽減や医療費の大幅削減が期待できる。本研究では、本法の実用化に向けた最適化研究を行い、事業化の起点となる特許出願を目指すことにした。 【研究方法】実用化に向けた最適化研究は、①ベクターの最適化と、②細胞加工方法の最適化の2点を柱とし、それぞれから、事業化の起点となる物質及び製法特許の出願を目標に実施する計画とした。 【期待される成果】本法が実用化されれば、既存の治療方法の深刻な課題のほぼ全て解決できる可能性があり、医療上大きなインパクトがある。現在MPSⅡに対する新規な治療法が世界的に必要とされ、本研究からは、本法の事業化の起点となる特許が成果として期待される。事業化に必要な特許が確保できれば、既に導入/事業化に協力する企業があることから、比較的短期間で実用化される可能性が高い。 | |
レジストリ情報 | ||
なし | ||
バイオレポジトリ情報 | ||
なし | ||
検査受け入れ情報 | ||
なし | ||
担当者連絡先 | ||
東京慈恵会医科大学 総合医科学研究センター遺伝子治療研究部 大橋十也 tohashi●jikei.ac.jp |
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