項目 | 内容 | |
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事業名 | 難治性疾患実用化研究事業 | |
研究課題名 | 岡山大学方式人工網膜(OUReP)の製造品質管理とfirst-in-human 医師主導治験 | |
研究代表者名 | 松尾俊彦 | |
研究代表者の所属機関名 | 岡山大学 | |
研究対象疾患名(または疾患領域) | 網膜色素変性 | |
研究のフェーズ | 非臨床試験;臨床試験 | |
研究概要 | 網膜色素変性で失明した患者にとって、明暗が明確に分るようになること、更には明暗によって物の大雑把な動きが分かるようになることは大きな福音である。2013年、米国FDAによって製造販売が承認された電極アレイ植込み方式の人工網膜(Argus II)で、患者は明暗が分かるようになり生活の質が改善している。Argus IIは米国、欧州では約1500万円で販売されているが、日本では未販売である。 岡山大学方式の人工網膜(OUReP オーレップ、クラス3 医療機器)は、光電変換色素をポリエチレンフィルム表面に化学結合させた世界初の新方式「色素結合薄膜型」の人工網膜である。すべての生物学的安全性評価で毒性はない。治験機器の品目仕様はすでに決定し、岡山大インキュベータのクリーンルーム製造設備にてQMS体制で製造して岡山大学病院に供給できる。 2017年10月30日、4回目のPMDA対面助言(機戦P128)を受けた。相談事項として、1) 非臨床試験の充足性、2) 品質評価の妥当性、3) 探索的治験プロトコールの各項目設定の妥当性、4) OUReP Injectorの生物学的安全性評価他必要な試験を挙げた。 その結果、網膜変性RCSラットを使うのではなく網膜変性rd1マウスを使って、摘出変性網膜の活動電位を高周波成分として多電極シャーレ(multielectrode array, MEA)で記録する有効性の追加試験を実施することのみが残された課題であるとの共通認識を得るに到った。植込み手術および摘出手術の安全性を評価する目的で立案した黄斑変性サル6か月植込み試験では有効性評価の目的で視覚誘発電位(VEP)も測定した。サル試験で手術安全性についてはPMDAの了解が得られたが、動物での視覚誘発電位による有効性の証明は難しいとの見解であった。有効性の追加試験としては、サル試験よりも網膜変性マウスの摘出網膜を使う多電極シャーレ試験の方を実施するようにとの助言であった。治験機器の品質管理については現状の方法で妥当であるとの見解も得た。 この研究提案の1年目(2018年度)、PMDAが求めた有効性追加試験であるrd1マウス摘出の変性網膜を使った多電極シャーレによる活動電位記録試験を実施し、人工網膜の有効性を証明した。その結果を持って2019年2月8日対面助言を再度受けた。2年目には治験届を提出し、first-in-human探索的医師主導治験の開始を目指す。最終申請製品の品目仕様の数値幅を更に明確に規定するため、膜厚自動測定、熱物性測定装置などを導入する。3年目には、治験総括報告書を作成してPMDA対面助言に臨む。 | |
レジストリ情報 | ||
対象疾患/指定難病告示番号 | 網膜色素変性 | |
目標症例数 | ||
登録済み症例数 | ||
研究実施期間 | ||
レジストリ名 | ||
レジストリの目的 | 治験またはその他の介入研究へのリクルート | |
調査項目 | ||
第三者機関からの二次利用申請可否 | ||
二次利用申請を受けた場合の対応方法 | ||
レジストリURL | ||
バイオレポジトリ情報 | ||
なし | ||
検査受け入れ情報 | ||
なし | ||
担当者連絡先 | ||
岡山大学大学院ヘルスシステム統合科学研究科/岡山大学病院眼科 松尾俊彦 matsuot●cc.okayama-u.ac.jp |
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