項目 | 内容 | |
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事業名 | 難治性疾患実用化研究事業 | |
研究課題名 | 未診断の先天性糖鎖異常症(CDG)のスクリーニングおよび診断体制の確立とレジストリーの構築 | |
研究代表者名 | 村上良子 | |
研究代表者の所属機関名 | 大阪大学 | |
研究対象疾患名(または疾患領域) | 先天性グリコシルホスファチジルイノシトール(GPI)欠損症をはじめとする先天性グリコシル化異常症 | |
研究のフェーズ | エビデンス創出研究;疫学研究;ゲノム・オミックス解析研究;バイオマーカー・診断薬の開発研究 | |
難病プラットフォームとの連携の有無 | あり | |
研究概要 | 先天性糖鎖異常症(CDG)は潜性遺伝性疾患でN, O結合型糖鎖,GPIアンカー, 糖脂質など糖鎖異 常全般を含みPMM2-CDGというように原因遺伝子-CDGと記載し、137種の疾患が知られている。このうち先天性GPI欠損症と筋ジストロフィーやグリコサミノグリカン合成異常症の一部は指定難病・小児慢性特定疾病に認定されている。R1-R3のAMED事業でCDG研究班を立ち上げ、先天性グリコシル化異常症と先天性GPI欠損症の研究グループが協力して共通のCDGスクリーニング体制を確立した。この間、先天性グリコシル化異常症の診断基準を制定し小児慢性特定疾病に認定された。一方、アンケートによるCDGの実態調査を行い先天性グリコシル化異常症として30例、先天性GPI欠損症として29例が判明したが、それぞれ大阪母子医療センターと大阪大学で把握している症例(それぞれ44名、49名)に含まれていた。すなわち希少であるが故に、網羅的な方法も加えたスクリーニングを行わなければ、該当の疾患を発見しにくいことがわかった。NGLY1欠損症をはじめ国内で見つかっていない病型が多く残っていることからも、IRUDなどの遺伝子解析、新生児マススクリーニングなど現在実施されている大規模スクリーニング体制を利用した包括的なスクリーニング体制を構築すること、継続的に各医療機関に検査の必要性を訴える。またスフィンゴ糖脂質であるガングリオシド合成異常症など他の糖鎖の研究グループとの連携も進展させ、遺伝子変異が見つかった症例について機能解析を積極的に進める。CDGの中には補充療法が有効な病型がある{MPI-CDG(マンノース補充), SLC35A1-、SLC35C1-CDG(フコース補充)、SLC35A2-、TMEM165-、PGM1-CDG(ガラクトース補充)SLC39A8-CDG(マンガンとガラクトース補充)}。 将来的には遺伝子治療や核酸医薬による治療が可能になると考えられることから、マススク リーニングを念頭においた包括的なCDGのスクリーニングと迅速な早期診断法を開発する。 またレジストリへの登録を積極的に進めることにより、疾患の特徴や検査データを集積し、 さらには追跡調査により予後を含めた自然歴や治療効果を把握しそれらを診療ガイドライン に反映させることにより、効率的で正しい診療が可能になる。 | |
レジストリ情報 | ||
レジストリ名 | 先天性糖鎖異常症患者登録票 | |
対象疾患/指定難病告示番号 | 先天性グリコシルホスファチジルイノシトール(GPI)欠損症/320 | |
目標症例数 | 150 例 | |
登録済み症例数 | 61 例 | |
研究実施期間 | 2016年12月〜現在 | |
関連学会との連携の有無 | あり | |
学会名 | 日本先天代謝学会・日本小児神経学会 | |
難病プラットフォームとの連携の有無 | あり | |
レジストリの目的 | 自然歴調査;患者数や患者分布の把握;疫学研究;治験またはその他の介入研究へのリクルート;試料採取;バイオマーカーの探索 | |
レジストリ保有者のPMDA面談経験の有無 | なし | |
臨床情報の調査項目 |
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調査項目 | ||
第三者機関からの二次利用申請可否 | 不可 | |
レジストリの企業利用について | 企業が利用することについては、患者の同意を取得していない | |
二次利用申請を受けた場合の対応方法 | ||
レジストリURL | https://rdc01.dcc.med.osaka-u.ac.jp/redcap/index.php | |
バイオレポジトリ情報 | ||
生体試料の種類 | 血漿・血清;DNA;細胞;尿 | |
生体試料の登録例数 | 30 | |
外部からの使用申請の受け入れ可否 | 不可 | |
外部からの使用申請への対応 | ||
担当者連絡先 | ||
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