項目 | 内容 | |
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事業名 | 難治性疾患実用化研究事業 | |
研究課題名 | マルチオミクス解析を用いた細胞間相互作用に注目した精神神経ループスの病態解明 | |
研究代表者名 | 河野通仁 | |
研究代表者の所属機関名 | 北海道大学 | |
研究対象疾患名(または疾患領域) | SLE | |
研究のフェーズ | 病態解明研究 | |
研究概要 | 全身性エリテマトーデス(SLE)は若年女性に発症する自己免疫性疾患で、腎臓、神経など全身の臓器病変を伴い生命予後も悪い。精神神経ループス(NPSLE)はSLE患者の20~40%に認められ、意識障害やてんかんなどを呈する。NPSLEはSLEの中で最も重篤な臓器病変であるがその病態が不明であるがゆえにエビデンスのある治療戦略はない。ステロイド投与後にNPSLEを発症する例や、他の臓器病変を伴わない例も多く、NPSLEの病態にあった新規治療が求められている。 申請者らはこれまでSLEの病態について、免疫細胞の細胞内代謝に注目し、継続的に研究活動を展開してきた。細胞内代謝の主要な経路として解糖系、脂肪酸代謝、グルタミン代謝などがある。細胞内代謝は細胞の分化、機能、細胞死に重要である。これまでに申請者らはメタボロミクスを含むマルチオミクス解析の手法を用いて免疫細胞の細胞内代謝を研究し解糖系とグルタミン代謝がSLEの腎臓病変の治療ターゲットになりうることを示した。 ミクログリアは中枢神経系に存在する常在性マクロファージであり、中枢神経の免疫担当細胞である。SLEモデルマウスではミクログリアが活性化し、神経細胞のシナプスを貪食することでNPSLEの病態に関与する。申請者らはこれまでにNPSLEモデルマウス由来のミクログリアでは異常活性化により認知機能障害がおきており、解糖系阻害薬によりその異常活性化が抑制されることを示し、複数の新規治療ターゲットを明らかにした。しかし、ミクログリア活性化のメカニズムは未だ不明である。本研究ではT細胞と脳内の免疫細胞であるミクログリアに注目し、マルチオミクス解析の手法を用いてNPSLEの病態解明を行っていく。 | |
レジストリ情報 | ||
なし | ||
バイオレポジトリ情報 | ||
生体試料の種類 | 血漿・血清 | |
生体試料の登録例数 | 20 | |
外部からの使用申請の受け入れ可否 | 不可 | |
外部からの使用申請への対応 | ||
担当者連絡先 | ||
北海道大学病院 河野通仁 |
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