項目 | 内容 | |
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事業名 | 難治性疾患政策研究事業 | |
研究課題名 | 痙攣性発声障害の疾患レジストリを活用した診療ガイドライン作成研究 | |
研究代表者名 | 讃岐徹治 | |
研究代表者の所属機関名 | 名古屋市立大学大学院医学研究科 | |
研究対象疾患名(または疾患領域) | 痙攣性発声障害 | |
研究のフェーズ | 疫学研究 | |
難病プラットフォームとの連携の有無 | あり | |
研究概要 | 痙攣性発声障害は、声を出すために重要な内喉頭筋(声帯の筋肉)が不随意収縮により発話中に音声の異常をきたす原因不明で根本治療のない稀少難治性疾患である。内転型、外転型および混合型に分類され、内転型が多数を占める。いずれの型においても仕事や日常生活において会話が円滑に行えず、社会生活で大きな支障をきたす(Ludlow CL, et al. Otolaryngol Head Neck Surg 2008; 139:495-505)。 希少難治性疾患である痙攣性発声障害は、いまだ指定難病の指定に至っておらず患者は医療費や生活に多くの負担を強いられている(http://sdcp.bumi2.com/)。指定難病に至っていない要因の一つに診断基準の客観性に欠けていること、および長期療養が必要であることを示すエビデンスがかけていることが挙げられており、早急にこれらの問題の解決が必要である。 申請者らは平成25年度「痙攣性発声障害の全国疫学調査」(難治性疾患政策研究事業)を実施し、調査2年間に887例の新規患者が存在し、罹病期間は平均3年であったが、診断までに10年以上の例も約20%存在したことから、診断の難しさと認識が乏しいことが確認された(音声言語医学57:1-6,2016)。そこで平成27-28年度「痙攣性発声障害の診断基準および重症度分類の策定に関する研究」(難治性疾患政策研究事業)に取り組み、世界に先駆けて診断基準および重症度分類を策定し、平成29年度音声言語医学会の承認を得た(http://www.jslp.org/pdf/SD_20180105.pdf)。 難病克服のため患者数、患者分布の把握、その他疾患に関するデータ収集が可能な疾患レジストリの構築を目的とし平成30-令和元年度「痙攣性発声障害疾患レジストリ開発と運用に関する研究」(難治性疾患政策研究事業)に取り組み、AMED中村班および難病プラットフォームと連携することでプロトコルを完成させ、令和元年9月にレジストリを稼動させた。さらに令和2―3度「痙攣性発声障害疾患レジストリを利用した診断基準及び重症度分類の妥当性評価と改訂に関する研究」(難治性疾患政策研究事業)に取り組み、疾患レジストリを活用したバリデーション研究等によって客観的な評価項目としてGRBAS尺度やモーラ法を用いた方法を候補として見出してきた。 本研究で痙攣性発声障害疾患レジストリを活用して、客観的な診断評価項目の検証と全国医療機関への長期療状況の調査を行い、診療ガイドラインの作成を行い、全国に良質かつ適切な医療の確保を目指した診療提供体制の構築に寄与する。 | |
レジストリ情報 | ||
難病プラットフォームとの連携の有無 | あり | |
対象疾患/指定難病告示番号 | 痙攣性発声障害 | |
目標症例数 | 2000 例 | |
登録済み症例数 | 150 例 | |
研究実施期間 | 承認日から2026年3月 | |
レジストリ名 | 痙攣性発声障害患者レジストリ | |
レジストリの目的 | 自然歴調査;患者数や患者分布の把握;疫学研究;主治医への情報提供 | |
レジストリ保有者のPMDA面談経験の有無 | あり | |
臨床情報の調査項目 |
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調査項目 | ||
第三者機関からの二次利用申請可否 | 可 | |
レジストリの企業利用について | 企業が利用することについて患者の同意を取得済み | |
二次利用申請を受けた場合の対応方法 | 運営委員会で協議後、倫理委員会の承認を得て提供する。 | |
レジストリURL | http://www.rssd.umin.jp/ | |
バイオレポジトリ情報 | ||
なし | ||
担当者連絡先 | ||
名古屋市立大学大学院医学研究科、讃岐徹治、larynx●med.nagoya-cu.ac.jp |
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