項目 | 内容 | |
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事業名 | 難治性疾患実用化研究事業 | |
研究課題名 | 特発性間質性肺炎の前向きレジストリの構築とインタラクティブMDD診断システムを用いた診断標準化に基づく疫学データの創出—人工知能(AI)診断システムと新規バイオマーカーの開発— | |
研究代表者名 | 須田隆文 | |
研究代表者の所属機関名 | 浜松医科大学 | |
研究対象疾患名(または疾患領域) | 特発性間質性肺炎 | |
研究のフェーズ | 疫学研究;バイオマーカー・診断薬の開発研究 | |
研究概要 | 特発性間質性肺炎(IIPs)は原因不明の間質性肺炎の総称であり,9つの疾患に分類されそれぞれ治療法,予後などが大きく異なる.したがって,IIPs診療ではこれらの疾患を正確に診断することが極めて重要である.国際ガイドラインでは,呼吸器内科医,胸部放射線科医,肺専門病理医の3者が合議し診断を決定するMDD (multidisciplinary discussion) 診断がIIPs診断のGold standardとされている.しかし,本邦では胸部放射線科医,肺専門病理医が極めて少なく,3つの領域の専門医が揃って討議し,MDD診断ができる施設はほとんどない. 我々は,MDD診断を日常臨床でも可能なものとするため,AMEDの支援を得て,臨床,画像,病理データを含んだクラウド型統合データベースを構築し,インターネット環境を利用して各領域の専門医を結び,合議の上,診断が行えるインタラクティブ遠隔MDD診断システムの開発に成功した.先行研究では約500例のIIPs患者のMDDを行ったが,驚くべきことに,その約半数で呼吸器専門施設の専門医が診断した「施設診断」が,IIPs診断のGold standardである「MDD診断」によって変更された.これは,我が国の多くのIIPs患者が正しく診断されていない現況や,今までの「施設診断」に基づいたIIPsの疫学調査が正確でなかった可能性を示唆している.そこで, IIPs患者に正しい診断に基づいた適切な医療を届けるためにも,標準化された診断法の確立・普及と,今後のIIPsガイドライン作成に資する「MDD診断」に基づいた正確な疫学的データを得ることはきわめて重要である.またさらに, MDD診断の代替となるような新たな診断システムとして人工知能(AI)を用いた診断法や,それらを補助する有用な新規バイオマーカーの開発も今後の重要な課題と考える. | |
レジストリ情報 | ||
対象疾患/指定難病告示番号 | 特発性間質性肺炎 | |
目標症例数 | 10000 例 | |
登録済み症例数 | 600 例 | |
研究実施期間 | 2020年9月〜2025年9月 | |
レジストリ名 | IBiS | |
レジストリの目的 | 自然歴調査;患者数や患者分布の把握;疫学研究;バイオマーカーの探索 | |
調査項目 | 患者背景,診断名,画像,血液データ,治療歴など | |
第三者機関からの二次利用申請可否 | 不可 | |
レジストリの企業利用について | 企業が利用することについては、患者の同意を取得していない | |
二次利用申請を受けた場合の対応方法 | ||
レジストリURL | https://portal.mdd.systems | |
バイオレポジトリ情報 | ||
生体試料の種類 | 血漿・血清 | |
収集サンプル数 | 1000 | |
生体試料の登録例数 | 500 | |
DNA登録例数 | ||
全ゲノム解析済み症例数 | ||
全エキソーム解析済み症例数 | ||
外部バンクへの寄託 | ||
外部からの使用申請の受け入れ可否 | 不可 | |
外部からの使用申請への対応 | ||
担当者連絡先 | ||
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