項目 | 内容 | |
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事業名 | 難治性疾患実用化研究事業 | |
研究課題名 | 肥大型心筋症患者における診療の実態調査および突然死/拡張相への移行に関する新規予測プログラムの開発とその検証 | |
研究代表者名 | 泉知里 | |
研究代表者の所属機関名 | 国立研究開発法人国立循環器病研究センター | |
研究対象疾患名(または疾患領域) | 肥大型心筋症 | |
研究のフェーズ | エビデンス創出研究;レジストリ構築 | |
研究概要 | 【対象疾患】肥大型心筋症 【背景】心臓突然死は肥大型心筋症の最も重大な予後規定因子であり、肥大型心筋症関連死の約40%を占める。特に若年者における突然死の最大の原因となっており、社会的にも大きな問題である。欧州心臓病学会ガイドラインで推奨されているHCM risk-SCD modelは、本邦でも植込み型除細動器適応の方針決定において利用されているが、いくつかの問題点が報告されている。また、拡張相肥大型心筋症への移行は、突然死と並んで予後を左右する因子であるが、今までに拡張相への移行に関する予測プログラムは報告されていない。 日本と欧米では、病型や予後、診療実状も異なるが、日本における系統だったデータは少ない。日本における肥大型心筋症の突然死および拡張相への移行に関する予測プログラムの策定は臨床において重要な意味を持つ。 【目的】日本における肥大型心筋症の診療実態を調査し、日本人に合致する予後予測プログラムを作成すること 【方法】日本における全国規模での後向きデータを取得する。3000例程度を想定している。多施設から登録時の臨床背景と検査データ(血液検査・心電図・心エコー図検査指標・心臓MRI遅延造影所見)、登録時から現在までの予後情報を後向きに取得する。予後調査時(死亡例ではその直近、生存例では同施設で取得可能な最新のデータ)における臨床/検査データも収集し、各指標の経時的変化も評価する。この多施設後向きデータから、機械学習や深層学習による解析の多段階組み合わせなどにより、新規予測プログラムを作成する。さらにAIによる予測プログラムを作成し予後予測能の改善に関して検討する。他国と比べ日本ではMRIが広く普及しており、予後予測プログラムの作成に関して、心筋線維化を反映する心臓MRI遅延造影を診断プロトコルに組み込むことの有用性を評価する。 これらの予後予測プログラムをデータのランダンム化抽出や既存のデータベースを用いて検証する。 【本研究課題終了時に期待される成果】 日本における肥大型心筋症の実態調査および予後予測プログラムの作成により、日本人肥大型心筋症患者の診療方針に関して、心筋症診療ガイドライン、不整脈非薬物治療ガイドラインへの提言を行う。 | |
レジストリ情報 | ||
対象疾患/指定難病告示番号 | 肥大型心筋症 | |
目標症例数 | 3000 例 | |
登録済み症例数 | 10 例 | |
研究実施期間 | 2021年9月~2023年3月 | |
レジストリ名 | ||
レジストリの目的 | 自然歴調査;患者数や患者分布の把握 | |
調査項目 | 患者背景、診断名、家族歴、臨床情報(採血・心電図・ホルター・心エコー・MRI・予後) | |
第三者機関からの二次利用申請可否 | 参加施設は使用可能 | |
レジストリの企業利用について | ||
二次利用申請を受けた場合の対応方法 | 参加施設で使用することは運営会議で協議、倫理委員会の承認のうえ可能とする。 | |
レジストリURL | ||
バイオレポジトリ情報 | ||
なし | ||
担当者連絡先 | ||
国立循環器病研究センター 泉 知里 izumi-ch●ncvc.go.jp |
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