項目 | 内容 | |
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事業名 | 難治性疾患実用化研究事業 | |
研究課題名 | エルドハイム・チェスター病の新規治療標的の探索 | |
研究代表者名 | 黒川峰夫 | |
研究代表者の所属機関名 | 東京大学 | |
研究対象疾患名(または疾患領域) | エルドハイム・チェスター病 | |
研究のフェーズ | 病態解明研究;疫学研究;ゲノム・オミックス解析研究 | |
研究概要 | エルドハイム・チェスター病(ECD)は非ランゲルハンス細胞性組織球症の一つである。これまでの報告数は世界で約650~1000 例程度の希少疾患であり、予後不良であることが知られている。これまでにインターフェロンαの有効性が報告されているが、現時点では根治が得られる治療法は確立されていない。 ECD 患者検体を用いた遺伝子変異解析の結果、BRAF 変異、MEK経路の変異が多く見出されることが判明し、ECDに対してBRAF 阻害薬やMEK 阻害薬が使用されるようになったが、治療抵抗性と忍容性の問題から治癒に至る治療とはなっておらず、治療抵抗性の機序の解明およびこれらの治療薬と相乗効果を有する新薬の開発が求められている。 本研究では、ECD患者検体を用いた全ゲノムシークエンス、全エクソンシークエンス、RNAシークエンス、ChIPシークエンスによる統合的な解析を行うことでBRAF, MEK 経路に依らないドライバー変異の発見と新規治療標的の同定を目標としている。またECD患者検体より疾患由来iPS細胞を樹立し世界初のECD 細胞実験系の樹立を目指す。さらにエルドハイム・チェスター病患者の臨床情報が紐付けられたエルドハイム・チェスター病細胞検体の収集・集積を推進し、エルドハイム・チェスター病患者のレポジトリ構築を目指す。 患者検体を用いた統合的解析による新規ドライバー変異と発現異常を来す遺伝子の同定に加えて、培養ECD 細胞を用いた既存阻害薬との合成致死因子同定・薬剤耐性機序解明を通じて、エルドハイム・チェスター病の新規治療薬開発における複数の新規シーズ獲得が期待できる。また、国際学会での発表、国際学術雑誌への研究成果報告を行い、国際的にもエルドハイム・チェスター病の病態解明・治療薬開発に向けた貢献が可能であり、患者レポジトリの構築により世界のリーダーシップをとることができる。 | |
レジストリ情報 | ||
なし | ||
バイオレポジトリ情報 | ||
生体試料の種類 | DNA;組織 | |
収集サンプル数 | 49 | |
外部バンクへの寄託 | ||
外部からの使用申請の受け入れ可否 | 不可 | |
外部からの使用申請への対応 | ||
検査受け入れ情報 | ||
なし | ||
担当者連絡先 | ||
東京大学医学部附属病院 血液・腫瘍内科 本田晃 ahonda-spr●umin.org |
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