項目 | 内容 | |
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事業名 | 難治性疾患実用化研究事業 | |
研究課題名 | 多系統萎縮症の自然歴と新規バイオマーカー開発に関する研究 | |
研究代表者名 | 矢部一郎 | |
研究代表者の所属機関名 | 国立大学法人北海道大学 | |
研究対象疾患名(または疾患領域) | 多系統萎縮症 | |
研究のフェーズ | エビデンス創出研究 | |
研究概要 | 多系統萎縮症(multiple system atrophy; MSA)は成年期以降に発症する難治性神経疾患であり、平成26年度の全国統計では12,741人が指定難病医療受給者証の交付を受けている。MSAは原因不明であり、根治的治療法は知られていない。MSAの基本症候は小脳性運動失調、パーキンソニズム、自律神経障害である。この主要症候の頻度については欧米と日本で異なっており、欧米ではパーキンソニズムが殆どを占めるのに対して、日本人では小脳症候が優位である。近年、発病素因遺伝子や分子病態機構の解析が進み、近い将来には病態修飾療法の開発も期待されるが、欧米とは基本病像に相違もあることから、治療介入の評価や診療ガイドライン作成には、日本独自の自然歴(進行経過)データの収集と自然歴修飾因子の調査が不可欠である。本研究の先行研究である横断調査の結果を踏まえて、MSA患者のレジストリコホートの構築を開始し、郵送調査票による臨床診断の確実性調査、年一度の前向き自然歴調査を中心に自然歴修飾因子、特に医療上の課題に関する疫学調査を行っている。本レジストリ登録患者は既に200人を超えており国際的にも既報で最大規模のMSAコホートと比肩できるまでになり、MSAに関わる新たな知見を徐々に提示できている。さらに長期間の自然歴データ収集とともに、治験を念頭にMSAの適切な評価指標を確立していくことが重要である。これまでにMSAの診断や治療効果判定に有用な指標(バイオマーカー)は見出されておらず、その開発は喫緊の課題である。歩行解析やmicroRNAをMSAにおけるバイオマーカー候補として、解析進めている。将来的に現在のコホートを発展させてMSA治験の環境整備ができるよう本研究を実施している。 | |
レジストリ情報 | ||
対象疾患/指定難病告示番号 | 多系統萎縮症/17 | |
目標症例数 | 500 例 | |
登録済み症例数 | 200 例 | |
研究実施期間 | 2014年11月~2023年3月 | |
レジストリ名 | Hokkaido Rare disease Consortium for MSA(HoRC-MSA) | |
レジストリの目的 | 自然歴調査;試料採取;バイオマーカーの探索;登録患者への情報提供 | |
調査項目 | 症状評価スケール | |
第三者機関からの二次利用申請可否 | 可 | |
レジストリの企業利用について | 企業が利用することについては、患者の同意を取得していない | |
二次利用申請を受けた場合の対応方法 | 運営委員会で協議の上、承認を得て提供する。 | |
レジストリURL | http://neurology.med.hokudai.ac.jp/~neuro-w/horc-msa/ | |
バイオレポジトリ情報 | ||
生体試料の種類 | 血漿・血清 | |
収集サンプル数 | 30 | |
外部バンクへの寄託 | なし | |
外部からの使用申請の受け入れ可否 | 可 | |
外部からの使用申請への対応 | 運営委員会で協議の上、承認を得て対応する。 | |
検査受け入れ情報 | ||
なし | ||
担当者連絡先 | ||
北海道大学神経内科学教室 松島理明 mmasaaki●huhp.hokudai.ac.jp |
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