項目 | 内容 | |
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事業名 | 難治性疾患実用化研究事業 | |
研究課題名 | 原発性胆汁性胆管炎に対する抗線維化治療薬の開発 | |
研究代表者名 | 木村公則 | |
研究代表者の所属機関名 | 東京都立駒込病院 | |
研究対象疾患名(または疾患領域) | 原発性胆汁性胆管炎 | |
研究のフェーズ | 非臨床試験;臨床試験 | |
研究概要 | 原発性胆汁性胆管炎(PBC)は、病因が未だ解明されていない慢性進行性の胆汁うっ滞性肝疾患である。胆汁うっ滞に伴い肝実質細胞の破壊と線維化を生じ、最終的には肝硬変から肝不全を呈する。黄疸期になると進行性で予後不良であり、5年生存率は、5.0mg/dLになると55%となる。PBCの罹患患者数は国内で症候性、無症候性を合わせて約5万人と言われている。現在PBCの治療薬として抗炎症作用を有するウルソデオキシコール酸の有用性は認められるものの、未だPBCに伴う肝硬変に対する治療薬(抗線維化薬)は実用化されていない。肝硬変の進行は、蛋白質合成などの肝臓の様々な機能の低下をもたらし、腹水や門脈圧亢進症等の合併症を誘発し予後不良の転帰をとることが多く、肝硬変治療薬の開発は喫緊の課題である。PRISM BioLabはWntシグナル伝達を阻害し、β-カテニンとCREB-binding proteinの蛋白相互作用を選択的に阻害できる低分子化合物、PRI-724を見いだした。申請者らは平成26年8月からヒトC型肝硬変患者に対するPRI-724の安全性と忍容性を検証する医師主導治験(phaseⅠ試験)を開始し、14例に治験薬を投与し治験終了届を平成29年1月に提出した。投与後に肝組織像の所見から、肝細胞周囲の細網線維の減少が顕著であった。上記のPRI-724の治験成果は、海外で高い評価を受けており今年度アメリカ肝臓学会(AASLD)から当肝硬変治験の取り組みに対して取材を受け、ワシントンで開催されたAASLDで紹介された。本研究では初年度に線維化に対する有効な治療薬のないPBCにPRI-724が抗線維化作用を有するか非臨床試験で検証し(平成30年度)、PRI-724の薬理薬効作用が実験的PBCマウスモデルで確認できれば、PMDAとの薬事戦略相談、対面助言を経て、PBCに対するPRI-724の安全性と忍容性を確認する医師主導治験(Phase I試験)の治験届を提出することまでを目標とする(平成31年度)。本研究の成果によりPBCの線維化に対する有効な治療薬開発が実現すれば、肝硬変に伴う様々な合併症も改善され、肝不全への進行も予防出来、医療経済的にも貢献する事が期待される。 | |
レジストリ情報 | ||
なし | ||
バイオレポジトリ情報 | ||
なし | ||
検査受け入れ情報 | ||
なし | ||
担当者連絡先 | ||
東京都立駒込病院肝臓内科 木村公則 kkimura●cick.jp |
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