項目 | 内容 | |
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事業名 | 難治性疾患実用化研究事業 | |
研究課題名 | 重症薬疹における特異的細胞死誘導受容体をターゲットにした新規治療薬開発 | |
研究代表者名 | 阿部理一郎 | |
研究代表者の所属機関名 | 新潟大学医歯学総合研究科 | |
研究対象疾患名(または疾患領域) | 重症躍進 | |
研究のフェーズ | シーズ探索研究 | |
研究概要 | 1)研究の背景 薬剤による健康被害は国民医療における最も重要な課題の一つである。特に重症薬疹(中毒性表皮壊死症:TEN、Stevens-Johnson症候群:SJS)(右図)において、TENは致死率が20%と高率であり、失明などの重篤な後遺症を残す。我々は本症発症における細胞死誘導受容体(formyl peptide receptor1: FPR1)およびリガンド(annexin A1)による表皮細胞死メカニズムの解明した(Sci Transl Med 2014)。 2)研究の目的・ねらい: 我々が同定した本症発症に関わる細胞死誘導受容体に対するアンタゴニストを探索することで新規治療薬の開発を行う。 3)特色・独創性: 我々は重症薬疹発症機序における表皮細胞死に着目し、世界で初めて疾患特異的な細胞死誘導受容体を同定し、細胞死誘導受容体をターゲットとした治療薬開発を行っている(厚生労働科研費・創薬基盤推進研究事業:平成24-26年度、AMED難治性疾患実用化研究事業:平成26-28年度)。この作用機序の薬剤開発は世界的にも例がなく、独創的な治療薬開発が望める。加えて厚生労働科研費・難治性疾患克服研究事業「重症薬疹に関する調査研究」(平成13-31年度)において患者サンプルおよびでデータベースを構築し、速やかな臨床治験への移行が可能である。 4)類似研究・競合に対する優位点および国際的に見た研究の立ち位置: 細胞死阻害による本疾患治療薬の開発は皆無である。さらにこの細胞死誘導受容体をターゲットとした治療薬開発も皆無であり、類似研究、競合もなく優位な状況である。 5)本研究課題終了時に期待される成果:これまで疾患特異的な細胞死誘導受容体(FPR1)に対するアンタゴニスト検索のため、スクリーニング用細胞の樹立に成功した。さらにFPR1アンタゴニストのリード化合物の探索を行い、候補の同定を行った。加えて、FPR1アンタゴニストとしての既存薬の中から候補薬の絞り込みを行った。 本研究にてこれまでの検討を発展させ、さらにAMED創薬ブースター(創薬総合支援事業)の支援も得て、開発候補物の創出研究を行い、特許出願と治験準備に進める段階を目指す。これまでスクリーニング系構築、リード化合物の絞り込みを行ったので、本研究機関で化合物構造最適化、非臨床 POCの確立と臨床における用法・用量の推定を行う。 加えて、これまでの研究の成果から早期診断法開発も同時に行う。 6)将来展望:本症特異的治療薬開発により重症薬疹の治療成績改善を行う。 | |
レジストリ情報 | ||
なし | ||
バイオレポジトリ情報 | ||
生体試料の種類 | 血漿・血清 | |
収集サンプル数 | 20 | |
外部バンクへの寄託 | ||
外部からの使用申請の受け入れ可否 | 不可 | |
外部からの使用申請への対応 | ||
検査受け入れ情報 | ||
なし | ||
担当者連絡先 | ||
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